どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

〝ヨコ軸〟に目覚め、分水嶺を越える /    「新コロ」ころころ旅ごころ

-No.2495-
★2020年07月21日(火曜日)
★11.3.11フクシマから → 3421日
★延期…オリンピック東京まで → 368日
★旧暦6月1日、新月・朔日
(月齢0.4、月出04:47、月没19:32)




◆「旅」って…なんなのさ

 日本政府の「Go To トラベル(旅に出よう…より、旅に出ろ…ニュアンスがつよい) キャンペーン」が、濃霧の迷海にいよいよ突入する。

 学校は20日(月)から、〝短縮〟夏休みに入って、すったもんだのキャンペーンは、明日(22日)にもスタート。
 いまさら引っ込みもつかない「目をつぶって突撃」…の泣き笑い世界。
 だれかが言っていた「Go To トラブル」が、ほんとうになるだろう。

 ぼくたちは、そもそも「新コロ〝濃霧〟」の道を歩んできたのだ。
 フォグ・ランプが頼りの、道が絶えたら、こんどは「とりつく島もない」迷海だ、という。白昼の悪夢か……

 でも、ぼくは思う。
 「旅」ができればシアワセ、じゃないか。
 ヒトに言われるまでもない。
 おカミの助け(補助金)なんか、いらない。
 「旅」の味わい、究極は「孤独」じゃないか。
 「旅」に出よう、それぞれにデキる「旅」を……

◆短距離の〈遠さ〉…そして長距離の〈近さ〉…

 『遠くへ行きたい』という長寿番組が始まったのは、昭和45年(1970)。
 同じタイトルの唄(永六輔作詞、中村八大作曲)とともに、「ディスカバー・ジャパン」(国鉄=現在のJRの誘客キャンペーン)が人々を旅に誘った。

 けれど、その「遠くへ…」は、かならずしも旅程や距離ではないことを、たびたびの旅を繰り返す人ほど、すぐに思い知ることになった。
 「遠くへ…」の旅情は、(心もち)あるいは(憧憬)の産物であって、けして親(近)しさを厭〔いと〕うもんじゃない。
 「知らない街」が、同じ生活圏内に魅力をもって存在することもあって、そんな旅がまた、ことのほか感動ふかいものだったりもする。

 想い出してほしい、『遠くへ行きたい』の歌詞は「知らない街を 歩いてみたい」からはじまっていたことを。
 「遠くへ…」は、「どこか遠くへ」のメッセージ添えであったことを。

 「遠くへ…」はまた、スポーツ感覚でもある。
 〈遠い〉短距離…があったり、〈近い〉長距離…があったりして。
 人に、わけもない嫉妬心を覚えさせたりもする。
 
 いずれにしても……

◆いま、このときは…都会〔まち〕をあとに

 田舎から田舎へ、「旅」しよう。
 人は、日本列島をタテ軸で動くことに、慣れてしまった。
 ヨコ軸を忘れさせたのは、都会へ都会への引力であった。
 もとは、文化の軸〈表〉だった日本海側を、いつのまにか「裏日本」にしちまい…かつては〈裏〉だった太平洋側を「表日本」に替えてしまったのも、都会であった。
 つまるところ、〝享楽の巷〟はそれだけで、ときどきに〝謹慎〟する責を負う(その価値あり…と言い換えてもいい)。

 もうひとつには、このチャンスにこそ、いまこのときを疑って振り返ってみよう、常識をひっくり返して見よう(懐かしく…ディスカバーでもいい)か。

 たとえば宮城県人なら、タテ軸の岩手県福島県を目指すのではなく、ヨコ軸山形県)に目を向けてみる。
 奥羽山脈でも、越後・木曽・飛騨の中部山脈群でも、中国・四国・九州の山地でもいいから、なにしろ脊梁山脈を越えてみる。
 「峠」を越える旅、分水嶺」を越える旅が、これまでの、ともすれば一方的な見方を変えてくれるかも知れない。

 そこから、この国とはナニか? 日本列島とはナニか? 日本人とはナニか?…に気づくことになる、ことだってあるやも知れない。

 都会人だって、なにも…流せないほどキツく浸みこんだ血すじ、ほどのことじゃない。

 〝謹慎〟に、怯〔おび〕えることも、怯〔ひる〕むこともない。

 「俺たちゃ 街には 住めないからに(『雪山賛歌』)と、無理に悲壮がることもない。
 <自粛>が〝萎縮〟や〝硬直〟にならないように…… 

 「知らない街」を探して、行けばいい。
 自由なこころで、とらわれない感性を誇りに、旅すればいい。
 
 首都圏、東京・千葉・神奈川の1都2県。
 関西の、大阪府京都府兵庫県は、この際、都会というものがもつ〝脆弱〟を想って、黙して慎む。
 間の中京、愛知県も、仕方ない、つきあってもらう。
 九州の福岡県、北海道でも札幌だけは、〝謹慎〟すべき都会の資格をもつ。

     ☆     ☆     ☆

 そのうえで…このコトバを噛みしめてほしい。
「旅なんかしないで、その土地に生きられる人を尊敬する」
 佳き旅の先人だった、永六輔さんの〈旅の杖〉を受け継いで、行こう。