どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.105~ ボロボロノキ、ぼろぼろの滝

-No.2457-
★2020年06月13日(土曜日)
★11.3.11フクシマから → 3383日
★延期…オリンピック東京まで → 406日
★旧暦4月22日
(月齢21.4、月出00:01、月没11:21)






★「ぼろぼろ」の「襤褸〔ぼろ〕

 たしかな語源の説か…どうかは知らない…が。
 どうやら「ぼろぼろ」という畳語(重ね言葉)の表現が先にあったらしい。
 「風化したり、つかい古されて、もろくなったり、破れたりした物」のこと。
 派生して「細かい破片や粒が大量にこぼれる」さま。

 俗に言えば、「もう箸にも棒にも掛からないほど酷〔ひど〕く草臥れ果てた」状態。
 手がつけられない。
 すくいようがない。
 転じて「ひどい」。

 このさきは、もう、コトバにもならない。

 そこから、そんなふうになり果てたものを「ぼろ」と呼び、漢語の「襤褸(らんる=破れ衣)」にあてたら、語感も字面〔じづら〕にぴったり、すっかりフィットしてしまったもの…とみえる。

 なるほど、無理にあれこれ、いじくりまわしたりせずに、素直に従うのがいい、こともありそうだ…と思える。

★ぼろぼろに脆い「ボロボロの木」

 ところで……
 「ぼろっちく」も「ぼろく」もない話し。
 
 「ボロボロノキ」なる植物があるのを、あなたは、ご存知?
 ぼくは、ちぃとも知らなかった!

 なんだったか…南西諸島の自然を紹介する映像に、不意にナレーションがかぶって「ボロボロノキ」と言ったのだが、見た目には、ごく在り来たりの灌木のようでしかない。
 名前だけは伝えてくれたものの、その木については、もうそれ以上の情報もなかったのだろうか、ナレーションはそれっきり、ふりかえりもせずにトットと先へ行ってしまい。

 しかし…そうなると、ますます気になるのが人情。
 仕方がないから自分で調べたら、なんと、ちゃあんと「ボロボロノキ科」というビャクダン目の植物が、この世に存在。
 (ビャクダンの仲間…というところがヒドク思わせぶりな!)
 日本では、九州から南西諸島にかけてのみ分布する、そうな。

 「ウィキペディア」には花の写真(上掲写真、左)が紹介されてあり、和紙原料になる「ミツマタ」を想わせる可憐な黄花。
 どこぞで見たことがありそうな気がするものだった、けれど。
 木の特徴を知ると、やっぱり見たこともない!

 説明書きには、「落葉樹で、その落葉の際に細い枝がぼろぼろと一緒に散ってしまう。材もまた、柔らかくて脆く、役にたたない」と。
 解説も、たったそれだけ。

 ただ…
 「検索」からは、もうひとつ、『ボロボロの木』(作者は円結=まるむすび、さん)という童話から情報が得られ。
 それによれば「背が低く、弱い体で、すぐに皮が剥けたり、穴が開いたり、少しの衝撃でも崩れてしまう」と。
 これで、だいぶ不明の溝は小さくなったものの、まだイメージとして像を結ぶにはものたりない。

 『万有百科大辞典』-第19巻・植物-(小学館、1972年)を紐解いても、せいぜい、「暖地の山地に生える小高木。若枝は帯紫色から黄灰色に変わり、もろくて折れやすい。革質を帯びた葉は互生し。春、葉腋に、穂状の香りある黄花をつける。熱帯に約40属230種が分布するが、日本にはこの1種のみ」とある程度で、絵も載っていない小項目であった。

 つまり…わざわざ実地検分に行くまでもない、ということか。
 さすがのボクも、心さわぎはこれまでか…と。

★一心不乱の「母衣暮露(ぼろぼろ)の滝」★

 メモ書きの手をとめようとした、ところへ。
 ぼろぼろ「検索」に、もう一項目、引っ掛かっているのがあって。
 「ぼろぼろの滝」というのがある、と告げる。

 四国・徳島県の山間、吉野川市
 「ほたるの郷」とも呼ばれる、このマチの。
 吉野川の支流、川田川源流に簾〔すだれ〕をかけたような3段の滝は、標高700mの森からの落差およそ30m(上掲写真、右)。
 
 ここからの由緒記は、全国に敷衍する縁起の典型的なもので。
 曰く、「滝の裾には霊験あらたかな不動明王を安置。その祈願成就に数多の人々が訪れ、皆ひとしく一心不乱に祈れば、やがて滝すじに後光射す。信者、滝の水に衣服が濡れ破れるのも厭〔いと〕わず、日の暮れるまで我を忘れて祈る姿に、母衣暮露の滝となづく」と。

 つまり、この滝はむかし、僧侶・行者たちの修行の場。
 いまはマイカーで滝近くまで行けるとのことながら、白くすじを引き、滴を散らして流下する深山幽谷の滝。
 訪れる人は少なく。
 その四季の移ろいには秘境の趣き漂う、とのこと。

 以上は、地元の観光記より。

 吾もまた、ここで行者のこころもちになって。
 (南無…ぼろん、ぼろん…)