-No.2218-
★2019年10月18日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 3144日
★ オリンピックTOKYOまで → 280日
★旧暦9月20日、更待の月
(月齢19.7、月出19:58、月没09:36)
◆高温障害
ことしは、冬の厳しい寒さが長く尾を引いたせいで、春野菜の植え付けも遅れた。
けれど、そのわりには、ラディッシュ、ベビーリーフ、コーンサラダなどの蔬菜類は、たっぷり食卓をにぎわしてくれた。が…
梅雨入りの頃から始まった炎暑熱は、半端なものではなく地面を焼いて、これにはさすがに、乾燥地帯原産のトマトも水をもとめて喘ぐありさま。
枝葉ばかりが伸びて、実入りは少なかった。
そのトマト。
昨年の高知「徳谷トマト」につづいて、ことしは、いま人気の高級品、静岡「アメーラ・トマト」を、自家採取の実生で育ててみたのだった…が。
結果は、やっぱり一代雑種の先祖返りで、ただの…ごくふつうのトマト。
「あめーら(甘いだろ)」どころの騒ぎではなくて。
苗を買って育てろ…ということなのだろうが、家庭菜園でも実生(タネから育てる)の楽しみがなくなる…というのはどうか?
大手種苗会社の独り勝ち、日本国内で流通している野菜の種の、ほとんど(80~90%という)が海外で採取されたもの、と聞けば、なにやら空恐ろしい……
……………
ナスは(これは苗を買ったもの)、よく実った。
なにしろ〈水好きな〉な作物。この夏の日照りつづきは「水やり」に苦労したけれど、数こそ少なかったとはいえ、(まぁまぁ…)のでき。
秋茄子の収穫を目指して、茎丈を半分くらいに切り返し(更新)剪定したら…なんとか4つ5つは穫れた?
この夏の露地栽培ものは、明らかに「高温障害」で、作物はみな吾が身を保つのが精いっぱい、実をつけるゆとりが失せていたようだ。まぁ、家庭菜園にありがちな栄養(肥料)不足もあるだろうし……
いうまでもなく
ボクの素人農法というか、プロから見たら〝粗放〟に近い手入れ不足の結果でもあるのだ、けれど。
ことしは果樹も不良、姫リンゴは実をつけたけれど熟さず、柿なんかは花は咲いても実を結ばなかった。
花は…まぁまぁ、咲いてくれたことを想うと、〈開花〉と〈結実〉に要する栄養エネルギーの差を痛感せざるをえない。
……………
外(庭)だけではない。
室内で、毎シーズン収穫を愉しんでいるスプラウトも、「高温障害」に泣いた。
蒸し暑くなってくるとともに、水栽培のスプラウト種子が、育つ前から腐ってしまう。
冷房の部屋に置き、水替えを1度から1日2度に増やしても、効果がなく。
そのタネの腐れたニオイというのが、生命の輝きに育ちきれなかった憾みをのこす…感じで、たまらない臭さに辟易、ついにことしは夏季休養。
秋たけなわの再開を待っていたら、一気に寒くなって、こんどは慌てている……
……………
プロの農家が栽培する作物でも、野山の幸でも、ことしは高温に悩まされたらしい。
しかし、そこはプロ。素人とはチガウことを知らせてくれる、のは…毎年のことながら。
春に、根曲り竹の子を送ってくださった信州志賀高原、旧知の湯宿からは、秋になるとさっそくに、ブドウが届いた。
(写真は、パプルシャイン・マスカットといって、皮ごと食べられる種なしブドウ)
その後を追うように、北海道〝メークインの里〟厚沢部〔あっさぶ〕町の農家からは、種芋をつくる畑からのおすそ分け。
一気に、天高く馬肥ゆる秋の訪れ。
台風19号の被害が心配されたけれど、さいわい、これらの産地はいずれも、たいしたことがなくてすんだ…知らせがあって、ホッとしている。