-No.2055-
★2018年05月08日(水曜日)
★11.3.11フクシマから → 2981日
★ オリンピックTOKYOまで → 443日
★旧暦4月4日
(月齢3.6、月出07:10、月没21:51)
噺は、ひと月ほど前のことになる……
ぼくの<バレンタインデー>は、いま。
かみさんからのプレゼントをのぞくと、姉と二人の姪が「三姉妹」と称して贈ってくれる〝敬老チョコ〟だけになった。
このお返しに、毎年あれこれ智慧をしぼる。
ことしは熟考の末、「ドロップファーム」(水戸市)のトマトにした。
……………
近ごろのトマトは、すっかり〝野菜〟から〝果物〟への移行がすすんで名称も「フルーツ・トマト」になって、そのぶん値段もだんだんに上昇傾向にある。
ぼくが、それ以前からトマトにハマっていることは、すでに述べた。
それは、「桃太郎」の品種には瑞々しさが欠けている…と感じ、静岡の農家にお願いしてむかしの品種の「農林何号」だったかをわけていただいたことから始まった。
美味しいトマト。
日本一の産地として有名なのは「塩とまと」の熊本で、高知の「徳谷とまと」はフルーティーな甘さを誇る。
さらに、近ごろは一段と品種改良が進歩して静岡の「あめーら」など、甘味を追求したものが主流をしめる。
それはそれで佳い、が……
甘味を追い求めるあまり、こんどは瑞々しさや蔕〔へた〕独特の香りがうしなわれてきた。
このうち、トマトの蔕の香りというのはかなり独特で、個性的(そこがイイのだ…けれど)にすぎるから、いまどきはもう、ざんねんんがら流行らないのかも。
だから、これはもう、やむをえないのかも知れない、が。
せめて
〝甘さ〟と〝瑞々しさ〟の共存だけは、どうかアキラメないでほしい。
その、ひとつの<快答>が「ドロップファーム」のプチ・トマト。
専門的には「プラム型トマト」というらしく、ここでは「美容とまと」の商標を登録している。
栽培品種は、「赤アイコ」「イエローアイコ」「小鈴(小丸)」「フルティカ」の4つ。
届いたとき、すぐに歯をあてるとプチっとはじけて、やや皮の硬い食感だったが、2~3日おくとほどよくなって、〝甘さ〟と〝フルーティー〟のマッチングも佳い。
女性オーナーが営む「ドロップファーム」の栽培法は、「アイメック」と呼ばれるフィルムを使った特殊な農法で。
トマトが生きるのに必要最小限の水と肥料(アンデス原産のトマトにはむしろ乾燥気味がよい)とで、トマト本来の力をひきだし、糖分やアミノ酸をたくわえる、という。
ぼくは、本質的に〝土〟を愛する者だ、けれども……
この農法による、その結果。
一般のトマトと比べて、リコピン(美肌効果をもつ赤色色素)は約2.4倍、ビタミンCは約2.5倍、リラックス効果が期待されるGABAも含まれている、とのこと。
ふと、カラッと眩しい青空を仰ぐ気分に、ひたっている。