-No.1993-
★2018年03月07日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2919日
★ オリンピックTOKYOまで → 505日
★旧暦2月1日、新月
(月齢0.8、月出06:34、月没18:08)
◆やっぱ! 海の幸じゃ…な
気仙沼。
一直線に目指した港の「海の市」で、買い物。
サカナの港、気仙沼、「海の幸」名物のひとつに「ふかひれ」がある。
知ってるよぉ!
ぼくたち自身も味わってきたし、あれこれの人たちにお土産にもした。
「ちがうんだなぁ…」
知り合いに、ちょっと気障なとこが欠点の、気仙沼出身の男〔やつ〕がいて、そいつが言ったのだ。
「あんたも料理するヒトなら、知っといてよ、『XO醤〔じゃん〕』でしょ、それとね『オイスターソース』がまたイッピン、ゼッピン、ベッピンさん、こんど行ったら忘れないでね~」…と。
なんともコシャクなことだった、けれども、こっちも根っからのナマイキ、放っとくことができずに、(イシワタのジャンとソース)しっかり頭に叩きこんでおいて、のりこんだ。
なに、取り扱いのある店は、あらかじめ電話でたしかめてある。
気仙沼、地場産原料製、石渡商店の……
完熟牡蠣のドレッシング『オイスターソース』と
旨味帆立とコラーゲンの『XO醤』
こればかりは、旅の空では、その真底味わうわけにもいかない。
以下は、帰宅して後の話しになるが。
真っ先に、皆さんきっと気になっているであろう、原料に由来する、
「海産系のにおい」いっさいなし。
コクのある旨味は、和・洋・中の垣根を越え、レシピのひきだし全開…といっていい。
ちょっと値もいい『XO醤』は、初心の慎重派むきとはいえないかも知れないけれど…ならば『オイスターソース』から入ればよろしかろう。
それこそドレッシング感覚で、なんにでも振りかけていい。
……………
おおいに気分よくなったところで…すぐ近くの魚屋さんの店先を覗いたら。
(あったぁ! めっけた)おひさしぶりのカジキの刺身用の柵〔さく〕。
カジキというのは、キホン温暖な海の魚なので、ここで逢ったのにはちょっと吃驚でしたが。そうネ、獲れる海と水揚げ港は別ですからね。
なにしろ、その身色…朱の赤を陽光に透かしたようなオレンジが、ぼくには地中海とか南米大陸の海とかを想わせる。
その銛のごとく長く突出した吻が、昔の「船の舵木(舵を造った堅い木)をも突き通す」というのが語源とされる魚にしては、意想外なほどの純なところが好ましい。
「カジキマグロ」と呼ばれて、よく鮪と一緒にされる。
なるほど、大海原を活発に遊泳するなど生態はマグロに近いものがある、が。まったくの別種(カジキはスズキ科)だし。
とくに、クロマグロの赤身やトロと食べ比べられると、カジキの刺身の佳さは、儚く霞の彼方…となってイケナイ。
ほんとなら、塩をパラッとしたのにオリーブオイルでも垂らしていただきたいところだ、けれども…ともあれ、いまは旅の空。
声をかけたら、店の若女将が「刺身にひきましょうか」と、打てば響く応対ウレシクて。
ここはひとつ、今晩の宿にもちこみ、山葵醤油でいってみよう…ときめた。
◆買い物ツアーかぃ!?
……と、呆れた方もおられよう、けれど。
ぜんぜん、そんなわけじゃない。
ただ、このたびの被災地東北巡訪、この日で5日目だったが、晴れたのは初日の1日だけ、あとは「雨」か、「雨ときどき曇り」の連続。
(いいかげんしてくれ)悲鳴をあげたいくらいの気分になっていた。
こういうときボクは、「ショッピング命」の女性の気もちがよくワカル。
そういうわけで。
このたび、訪れ確かめておきたかった現場に、どうしても足が向かず、ついに諦めた。
それは、気仙沼市魚町の防潮堤計画。
これが、例によって「揉めて」いた。
例によって…というのは、宮城県では《11.3.11》からの復興にかかってからというもの、ホントウに、アキレルくらい、あちこちで防潮堤をめぐる「いざこざ」が多発していたからだ。
しかもその、ほとんどのケースが、防潮堤を少しでも安心できる高さに設定したい「県」と、「海が見えない方が危険、せめて子どもでも海が見える高さに」と望む「住民」の対立である。
こう述べると、とにもかくにも安心できる高さをとりたい「県」の姿勢もワカル気がしないでもない。
ぼくもはじめは、(どっちにも思いこみがつよすぎる)気がしていた。だから、
いずれ折り合いはつくだろう…と思っていたのだ、けれども。
どうやら、違っていた。
「県」の無理やりゴリ押しに、「住民」サイドが懸命に抵抗していた。
「県」の態度は、「せっかく良かれと考えてやっているのにワカランやつらだ」という上から目線の思い上がりで、住民の思いに寄り添う態度は天からない。
宮城県の村井嘉浩知事という人を、ぼくたちは、その風貌から「あんぱんまん」と呼んでいたのだけれども…ひとりよがりの県政はどうやら「✖(ダメ)」であった。
気仙沼市魚町の防潮堤について、ここで詳しく語ることは控える、が。
「対話」が「独断と押しつけ」になり、「約束」を破ったりホゴにしたりでは、どうにもならない。
しかも、この町の場合の態度は、ただ「海が見えるように」という願いだけではない。
深い湾入の奥に位置する気仙沼の町は、背後に丘が迫っており。
「いざ」というときには、「高台への避難」を考えてのことである。
それをも一顧だにしない、というのは統治者としての資質にかける。
……………
〇震災前の人口 73,489人(2010=平成22年10月現在)
〇震災後の人口 63,867人(2018=平成30年12月末現在)
〇直接死者 1,108名
〇関連死者 109名
(計1,132名)
〇行方不明者 215名
〇全壊家屋 8,483棟
〇半壊家屋 2,571棟

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