-No.1405-
★2017年07月27日(木曜日)
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◆〝いのち〟には女医さん!
ことし、年明け早々だった。
女性医師に診てもらった方が、男性医師だった場合とくらべて「患者は長生きできる」という研究結果がでて、いま話題になっている、と。
アメリカの話しである。
ハーバード大学の研究グループが行なった、100万人以上の入院患者データ(2011~14年)を分析した結果だという。
(そりゃそうだろう)とぼくは、まず思った。
男性で入院経験のある人には、あるていど共通した認識ではなかろうか。よほどヒドイのにあたってしまった気の毒な人を除けば…。
ごくアタリマエに思われていたことを、まじめに科学的に実証しようとする態度が、ボクは好きである。
とくに、深く命にかかわる臨床医学については、どしどしこの方面の分析、検証を進めてもらいたい。
その建物に一歩足を踏み入れただけで血圧が上がってしまうなど、とかく、なにかと患者にとってはハードルの高い病院である。医者にはコワくて逆らえない気分がある。
新聞の記事は、さらに興味ぶかくつづく。
調査対象は、65歳以上の、まぁまぁ、高齢者層といっていい。若いうちは、とかく無頓着なものだから…な。
なにも男性にはかぎらない…らしい。そうだな、医療においては男女同レベルといっていいかも知れない…な。
肺炎などで急性期病院に緊急入院、総合内科医の診療を受けた人たち。うむ、外科はまたちと事情がチガウか…な。
そんな人たちの〝入院後〟と〝退院後〟の経過を調べた結果、統計的に無視できない差が現れたのだ、という。
・30日以内の死亡率は、男性医が担当の場合11.5%、女性医だと11.1%(-0.4ポイント)。
・30日以内の再入院は、男性医の場合15.6%、女性医だと15%(-0.6ポイント)。
数値的には一見わずかな差だが、統計的にはなるほど有意かと思われる。
すべての担当医が女性だったとすれば、〝入院後〟30日以内に亡くなる患者は年間32,000人も少なくなる、そうな。
これはデカい、彼岸が遠くなくなったわが身にはジンと沁みる。
ぼくが心臓カテーテル術を受けて入院したときも、施術は男性医だったが担当医は女性、その後、心臓二次予防センターに移ってからも担当はやはり女性医だった。
ヨカッタと思う。
ナニがどうと具体的にいちいちは言えないけれども、わかりやすく譬えれば、スポーツの試合におけるパートナー(女性医)とジャッジ(審判員=男性医)くらいのチガイがある。
諄いようだが、これはデカい。はっきり言えば、キミは味方か傍観者か、なのだ。
じっさい、研究グループ員の証言によれば「病状の重い患者ほど担当医の性別による差が大きかった」そうだ。
また、これまでの調査ですでに「医師の性別によって患者への対応が微妙に異なる」ことが分かっている、という。
さらに、傾向としては「診療ガイドラインに素直で、患者本位のコミュニケーションに優れ、ほかの専門医への相談も積極的なのは女性医」だ、と。
これ、ぼくは男性だから、痛いところもふくめてよ~くワカリます。
しかし、アメリカでも日本でも、医療世界はいまだ男性社会。
アメリカでは、医師養成の学生時代は男女半々にもかかわらず、臨床の現場になると男性2:女性1(出産などが影響している)の割合だという。
日本だって内科医の場合、男性4:女性1。
待遇面にも男女差があるそうで、まだまだ女性医は少数派。これもデカいと、ぼくは思う。
……………
ただ、ひとつカクニンしておきたいのは。
なにごとにも「個人差がある」ということ。
ボクも女性医とケンアクになった経験がある、どちらに非があったかは別として。
(男性に負けじと突っぱりなさんな)と思ったことだった。
その後には、某週刊誌の記事で「高齢の医師は危ない」というのがあったが、これなんかも同断であろう。
手術はコワくて頼めないが、〝かかりつけ医〟としてなら死ぬまで頑張ってほしい医者(男性)が、ぼくにもいる。
世情、男女平等が声高に叫ばれるいまどき、だけれど。
男性と女性、それぞれに特有の、対手にはないモノが基本にあることをヌキにはしたくない。
つまるところは、いずれにしても、フェロモンに誘われてのことである。
「フェロモントラップ」という。男にしても女にしても、対手をフェロモントラップにかけ、あるいはかかっての、いまの命にチガイはないのだから。意気がらず、めげもせずに、愛しあえればそれでよかろうもん。
ぼくは、究極。
男と女のフェロモンバランスでいけば、女が男を看とるのが理にかなっている、と思うのだ。
男には、ざんねんながら、その持ち分がはじめから不足しているように思われてならない。
その分、平均の寿命も短くできているのではあるまいか。
「じゃ、のこったワタシはどうなるの」と言われそうだが、コマッタ、気の利いた台詞ひとつのこしてあげらそうにない……