-No.1243-
★2017年02月15日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 2169日
★ オリンピック東京まで → 1255日
◆オリンピック・モードになれないTOKYO
2月4日、土曜日。
新橋駅から「ゆりかもめ」に乗った。
毎年の《11.3.11》東北巡礼のほかは、ここしばらくの間、親族すじにあれこれのことがあったために、身動きがとれず。
2020東京オリンピックがらみウォッチの方は、やむをえず無沙汰つづきになっており。
じつに久しぶりの東京散歩だった。
「ゆりかもめ」あるいは「新交通ゆりかもめ」の愛称をもって迎えられる案内軌条式の鉄道(跨座式モノレール型とは異なるが高い視点はおなじ)、正式名称となると「東京臨海新交通臨海線」となんともヤヤコシイけれど。
走る車内には運転士も車掌もいない、無人自動運転(自動案内軌条式旅客輸送システム=AGTという)の近未来型は斬新ながら、大地震などの災害時、乗客の避難誘導には不安ものこる。
ともあれ、新橋-豊洲間の「ゆりかもめ」。
そのじつの鳥はカモメ科の、表情にちょっとトボけたあじのある水鳥で、古典文学に「都鳥」と書かれているのもこの鳥、と。
いわれてみればなるほど、白黒ブチの羽毛のチドリ科「ミヤコドリ」なんぞより、ずっと「都鳥」らしく思われ……
その高い視点からは、すぐに、臨海地区の潤いある風景が窓外に広がる。
日の出駅からは、ほぼ正面に、選手村のできる晴海の客船ターミナル建物が見えた。
…が、運河を挟んで隣り合う豊洲の、豊洲市場予定地の建物は”こじれた問題”のせいか、ボクの視界に判然とはしなかった。
芝浦ふ頭駅をすぎ、軌条はループを描いてレインボーブリッジへ。
折からの土曜日、子連れ家族が左右の景色に声を上げる。
眼下には、そのレインボー-ブリッジを歩いて渡る人たちの姿。
そうして、お台場海浜公園駅前の広場には、なにかのイベントがあるらしい人の列がつづいていた。
これはっ!
オリンピックのときには、とてつもない大混雑になるだろうこと、疑う余地なく。
おなじ臨海部をつないで走る交通機関としては、もうひとつ新木場―大崎間「りんかい線」の名で呼ばれる東京臨海高速鉄道があり、名称も紛らわしく似ているうえに、おなじ第三セクター路線。
とはいえ、「りんかい線」は大半が地下鉄であるのに対して、「ゆりかもめ」はその名のとおりの空中散歩型だし、沿線には見どころ施設も目白押し。東京タワーも、東京スカイツリーも、東京ゲートブリッジも見える。混雑の度合いも明らかに段がチガウことだろう。
有明テニスの森駅。
駅前の空き地、赤茶けた土の低いマウンドが2020オリンピック、テニス会場建設のときを待っていたが……
いまだに、なんやかやと拗〔こじ〕れた事情がほぐれない、運営組織上のことがあるせいか、たかまる期待感にはほど遠い、〈鬱な〉というか〈倦怠期〉みたいなアンニュイ感がただよって仕方ない。
なんとかならんか。