-No.1184-
★2016年12月18日(日曜日)
★《3.11》フクシマから → 2110日
★ オリンピック東京まで → 1314日
◆11月5日(土)、田園を巡る
6時半、起床。
降っている…雪が。
前の雪が消えないうちに、降り積もる。
喉が、からから…痛いくらい。
教わったとおり、寝室に濡れタオル、ごていねいにバスタオルまで干しておいたのだけれど、それでも乾燥を防ぎきれない。
風邪のひきかけのような咳がでる、痰に薄黄色いものがまじる。
やっぱり、加湿器、必要じゃあ。
じつは、ぼく。
この「暮らし体験」の間、できるかぎり周辺を散策するつもりで、車にはノルディックウォーク愛用のポールを積んできていたのだ、けれど。
翌朝さっそくの積雪で、出鼻を挫かれていた。
十勝の平原を自転車で走ってみたい、とも思っていた。
借りてもいいな…と思っていたら、モデルハウスにその自転車が用意されていた。
やぁ、ウレシかったぁ。
けれども、これも出鼻をくじかれたかっこうで、すでに町なかの道も、ところどころで氷りついていた。
”晩秋の十勝”の予定が早くも初冬……
ひょっとすると、このまま、周辺散策も自転車チリリンもできないでおわるのかも知れない。
ともあれ、めげずにお出掛け。
きょうは、町なかをとりかこんで広がる周辺の”平原”へ、気分はパトロール。
とりあえず、帯広市に隣接する音更町まで国道を往き、スーパーマーケットをのぞいて品揃えを確認。
帰りは、ひとすじ西側の道道を走ってみる。
こちらも、もちろん「真っつぐ」。
並木、並木に区切られるかたちで、両側には大農場・大牧場がつづく。
道端には表札がわりの看板がデカい。
陽あたりのいいところには、いつもより早い雪に散り遅れたのだろう、カラマツの茶がかった黄色の針葉が薄く路面を覆っている。
モデルハウスの前の雪の原では、大きなカシワの枯葉が風に舞い遊んでいたのを思いだす。
この道でも、雪に気をつけながら走っていたら、後ろから大型トラックにせっつかれ、脇に避けさせられ、追い抜かれた。
スピードメーターを見ると50kmは出ているのに……
……どうもこのところのニッポン、どこもかしこも慌ただしい。
雪の原っぱへと道を折れ、「十勝しんむら牧場」に立ち寄る。
さきに電話で営業をたしかめたら、道を踏み外さないよう気をつけて来てほしい、とのこと。
すでに前例があったとみえる。轍の隠れてしまった道を慎重に転がして行く。
雪原のなかの牧場は、ひとあし早いクリスマスムードだった。
「クリームテラス」と名づけられたティーサロンには、クリームとワッフルの甘い香りがいっぱい。
おすすめメニューのスープカレーセットと、ワッフルサンドをいただきながら暖をとる、極上のひととき。
帰路、広い道にでたのを幸い、ふりつづく雪のなか路肩に車を寄せ、いっとき農場境の並木”墨絵”の世界にひたる。
町なかも、あらためて真っ白。
「ふれあいプラザ」に入浴のあと、帰宅したらコンシェルジュからであろう、雪除けの道具一式(ママさんダンプにスコップ、プラ箒など)が届いていた。
その時点で、積雪は10cmほど。
明日朝まで降りつづければ20cmにはなりそうな……
北海道だいすきなボクはもとより、道南出身とはいえカミさんにも雪除け経験は豊富。
明朝の苦労を思えば自然に身体が動いて、湯上りだったけれども、二人でざっと雪除け。
これはマチガイなく「根雪」になる。
根雪のはじまり初体験がうれしいような、でもやっぱり、町の人がいう「十勝晴れ」にも恵まれてみたくもあって、妙な心もち。