-No.1156-
★2016年11月20日(日曜日)
★《3.11》フクシマから → 2082日
★ オリンピック東京まで → 1342日
◆9月4日、吉里吉里駅
〈木つつき集会〉の日、日中はこのイベントがすべて。
手先はまぁそこそこ器用でも、生き方の不器用なぼくは、たとえば適当に手を抜く…というような芸当が、したくてもできない。
目いっぱい、ありったけをつぎこむから、よそ眼にはきっと大袈裟なくらい、草臥れちまう。
そのまま消えてなくなりたい、くらい。
それでも、その前後、朝夕のいっときに、気になるポイントを訪ねて行く。
吉里吉里駅も、そんなサブ定点ポイントのひとつ。
《11.3.11》以来、JR東日本の復旧態勢に本腰が入らないなか、山田線の宮古―釜石間はレールが折れ曲がり、埋もれ、赤錆びるままに捨て置かれた。吉里吉里駅の周辺もご多分に漏れず、雑草の繁るにまかせる状態がつづいたのだが…。
民営、三陸鉄道に譲渡される話しが進んでから、ようやく路盤に陽が射しこんできた。
吉里吉里駅付近の、レールは錆びたままでも、線路の両脇は草が刈られ、路盤には新しい砕石が敷かれるにいたっていた。
まだまだ時間はかかるだろうが、旧JR山田線の復旧開通には、光明が見えてきた。
正直「たのむぞ三鉄」気分なのだ。
どうか国は、赤字路線のすべてを救済せよとは言わない、地域住民の足の確保に、ぎりぎりのレール確保は義務と心得ていてほしい……
◆浪板海岸駅
宮古方面へは、吉里吉里駅の次が、浪板海岸駅。
これまで、小さな谷あいの集落の、一段たかいところにあったこの駅も被害をまぬがれなかった。
浜沿いの国道45号から、集落に入ってすぐのところが、はじめは瓦礫集積所、後には復旧工事基地になって、余所者には近づきがたい雰囲気をずっとただよわせていたのが。
ようやくひと息ついたというか、空間にゆとりができてきて、このたびはじめて駅付近を訪れることができた。
ここも吉里吉里とおなじく、鉄道工事が着々と進みつつあり。
流されたレール跡の路盤を盛り上げ、新しい鉄路敷設の準備に余念がなかった。
鉄道が敷かれ、列車がやってくる、そのたしかさ、ウレシさは、ざんねんながらバス路線の遠くおよぶところではない。
(ただ、それほど頼りのバックボーンにもかかわらず、多くの住民が日常は鉄道に乗らないのも事実、これでは廃止に異議を唱えても虚しい)