-No.1068-
★2016年08月24日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 1994日
★ オリンピック東京まで → 1430日
◆信じられない光景…
オリンピックという超ハレ舞台。
それもメインスタジアムの陸上。
大観衆が見守る花のトラック競技で。
なんと、日本選手がトップでゴールテープをきっていた。
こんな夢のような場面、これまでになかった…。
少なくとも、ボクは初めて見た。
女子マラソンの金メダルは2度あったけれど、あれはロードレースのゴールだけ、トラック競技ではない。
フィールド競技もあるが、あれにはゴールテープがない。
とにかく、ざんねんながら日本は陸上競技に弱かった。
それが、なんとこのたび、リオ五輪の舞台でパッと実現してしまったのダ。
種目は男子400mリレー。
予選のレースではあったが、エースのボルト抜きとはいえジャマイカをおさえてのトップフィニッシュ。
記録ではアメリカに次いで2位ながら、決勝レースではシード・クラスの5レーンをものにした。
短距離100m×4人でトラックを1周。
個人競技を主とする陸上競技では数少ない団体競技のひとつであり、しかもスタートからゴールまでセパレート・コースで展開する迫力満点。
ただしこの競技、アメリカとジャマイカの実力が突出しており、頑張っても日本は3着銅メダル、北京五輪(2008年)と並ぶ成績がいいところかと思われ。
しかし、待てよ…。
この400mリレーという競技の、もうひとつの妙味はバトン受け渡し。
400mという短い距離のあいだに3回のバトン引継ぎ、しかも高速での精度が要求される。
この引継ぎにアメリカは弱点があり、げんにオリンピックでも最近2大会連続でメダルを失っている…。
引継ぎ技術にすぐれた日本に、ひょっとすると銀メダル以上の可能性があるかも知れない。
(実際、ジャマイカの異次元スプリンター、ウサイン・ボルトは日本のバトン受け渡し技術の見事さを称賛している)
そんなふうに祈る気もちで見守っていたら、ヤッタぜ、ぼくの思惑どおりの展開。
結果は37秒60の日本新記録(アジア記録)で、予想どおりの銀メダル。
(ジャマイカのウサイン・ボルトは、このレースも制して3大会3冠、上には上がある…けれど)
日本チームのアンカーをつとめた、ケンブリッジ飛鳥くんはジャマイカの血をひく。
2020TOKYOが俄然、たのしみになってきた。
◆競歩も史上初のメダル
おなじ日の陸上競技で。
もうひとつ、ヤッタぜ、があった。
男子50キロ競歩、オリンピック最長距離の種目で。
日本の荒井広宙(28)くんが銅メダル。
日本の陸上ロードレースでは、いまやマラソンより競歩のほうがつよい。
それは、鈴木雄介(27、今大会には不出場)くんが男子20キロ競歩で世界新記録をだしたとき(昨年)にも、このブログで注目しておいた。
つよくなった、ホンモノだ。
ゴール間近になって勝負をしかけたとき、カナダの選手と接触、これが妨害と認められていったんは失格とされたが、日本の抗議が認められて3位の表彰台に。
接触は、陸上競技ではよくあることだし、不運なケースも数多く、あの場面を”妨害”とするには無理があった。
しかも競技は4時間ちかくも競ったうえでの最終盤、荒井選手も「ちょっとよろけてぶつかってしまった」と言っている。
故意ではないことは明らかだったし、相手のカナダ選手もかなりバテバテ、接触のあともみずから転びそうになっている。
(ぼくも右大腿の動脈硬化で歩きくたびれるとヨレるので、よくわかる、お恥ずかしい話しだがそうなったらセーブがきかず、ぶつかっていってしまうことになり、睨まれたって…ただもう謝るしかないのだ)
このアクシデントがあって、むしろニッポン陸上界初、競歩競技でのメダル獲得は印象深いものになったといっていい。
つぎ、TOKYOではぶっちぎりダ……