-No.1051-
★2016年08月07日(日曜日)
★《3.11》フクシマから → 1977日
★ オリンピック東京まで → 1447日
◆”蝦夷梅雨”の晴れ間
(まるで、おのぼりさんだな)という、気分がある。
べつに恥ずかしくはないが、どこか、ちょっと面はゆい…ような。
浅草の、雷門なんかが、その典型といっていい。
記念撮影のカメラなんかも、ちょと、むけにくかったりする。
ほんとの”おのぼりさん”に気がひける。
似たような気分に。
(小学校の遠足だな、まるで)なんてのもある。
どうでもいいようなこと、ながら、尻ごみの気配がただようのは……
「基本がなっちゃない」、叱られたような気がするからだろう。
「ほかに行くとこないのかよ」、ひやかされ、揶揄されたようでもある。
札幌、散歩。
何十年ぶりかで、「時計台」を仰ぐ。
旧札幌農学校演武場。明治10年4月、札幌を去るクラーク博士が生徒たちにのこしたことば。
「ボーイズ、ビー、アンビシャス」(大志をいだけ)
の舞台。
ぼくは東京の人間だから無縁だったが、なぜかここでは、遠足の小学生たちの印象がつよい。
赤いほっぺ…の学童たち、その無垢に見上げる姿に、深く感銘したことを忘れない。
だから、ちょっと、いまさら、面はゆい。
いま、この観光名所のまわりには、朝はやくから、観光ボランティアのおばちゃんたち。
記念写真のシャッター・サービス、という。
気恥ずかしく、そそくさとその場をはなれる。
北大付属植物園にも行って見たが、かつてふり仰いだポプラの樹ほどの引力はなく。
街なかで出逢ったハマナスの白い花…それだけで充分の、いまは北の大都会であった。
とどのつまり、また、赤れんが(道庁旧本庁舎)に惹かれ、イチョウ並木のオープンカフェに憩う。
たまには「おのぼりさん」もわるくない…と、これは精一杯のつよがりだった。
札幌駅前まで歩いて、千歳空港行きのリムジン。
6月中旬、「北海道には梅雨がない」のはむかしの話し。
温暖化のすすんだいまは、”蝦夷梅雨”がある。
しかし…この日は晴れ間であった。