-No.1013-
★2016年06月30日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 1939日
★ オリンピック東京まで → 1485日
◆3時間もあれば…
那覇空港で、待機30分。
乗り継いで、石垣島へ1時間。
朝、東京(羽田)にいた自身が、昼には八重山にいることが、なんとまぁ雲の彼方…なことか。
蕎麦好きが、八重山そばに異郷味をあじわって、レンタカー・オフィスへ。
(旅人でアルことを忘れ)ふとリゾート気分に憧れたぼく、じつは、はじめ、ここはタクシーでホテルへ直行のつもりでいた、のだけれど。
旅程づくりをサポートしてくれた旅行社の人から、レンタカーをすすめられた。
格安になるし、行動の自由はなにより魅力…と。
(ついつい、その気になった旅人のボクがいた)
昨年の〈戦後70〉巡礼から、沖縄の旅の段どりにかぎっては、かみさんがシテ、ぼくがワキになっていた。
旅人であるかぎり、旅程づくりからおろそかにできない、心がけでありつづけて、ずっと来たのダ。
(こんなことがあったってイイんじゃないか…)正直、そんな気分もあった。
そのくせ、旅程うちあわせの席に、なにげなく居合わせてしまった…ユダン。
見透かされたように、レンタカー社員のそつない誘導。
「グルッとひとめぐりなら3時間もあれば。天気も、明日はくずれそうな気がしますし、石垣島らしさを今日のうちにどうぞ」
送りだされるころには、ホテル直行の気はすでになくなっていた。
どのみち行くさきは知れている、半島や島の交通は気楽でもあった。
◆サンゴ礁を映すブルーの海
石垣空港をあとに東海岸を北上。
最南の国道390号は、間欠的な車の往来、昼下がりの農道とかわらない。
アクセルを意識しないと眠気を誘われそうで、サトウキビ畑の向こうを見はるかす瞳がブルーに染みる。
こんな楽園でスピード違反チケットなんぞ…トンデモ…ハップン…。
玉取崎展望台。
サンゴ礁にふちどられた南の海の、沖は濃い藍染めブルー、岸寄りは緑がかったギヤマンブルー。
一望のもとにある北部の海景が、天の空色と滴る緑樹の色とをかわるがわる吸っている……
ここのハイビスカスには季節がない、そうな。
伊原間で国道390号が途切れ。
おかまいなしの天と海のはざま道を、海風に吹かれるままの北端、平久保崎まで。
こういう、いっそひらきなおれるところでは、青(シアン)系の色見本帳ひらいて「ここからここまで」と叫びたい。
展望園地にベビーカーの母子を見かけて、なぜかほっとする。
ここでは、刷毛色がかった風に、かすかに雨のにおいもまじった。