-No.0919-
★2016年03月28日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1845日
★ オリンピック東京まで → 1579日
◆〈波乱〉なし〈無風〉の選考
女子代表。
・福士加代子(ワコール、大阪国際で優勝、2時間22分17秒でただひとり陸連設定タイムをクリア、リオ五輪時34歳は歴代最年長)
・田中智美(第一生命、名古屋ウィメンズで日本勢トップの2位、28歳)
・伊藤舞(大塚製薬、昨夏の世界選手権7位で代表内定、31歳)
男子代表。
・佐々木悟(旭化成、福岡国際で日本人トップの3位、2時間8分56秒は選考レース中の最速、30歳)
・北島寿典(安川電機、びわ湖毎日で日本勢トップの2位、31歳)
・石川末広(ホンダ、日本勢2位の4位ながらタイムで選考、リオ五輪時36歳10ヶ月は歴代最年長)
細かく言えば、見かたはまだいろいろあるけれど、まぁ…今回は文句なし、といっていいだろう。
ただ、この6名のなかに、ざんねんながら〈期待〉抱かせるビッグネームがない。
女子の福士さんだって、トラックの長距離では3大会連続のオリンピック出場…といっても目だった成績はなかったし、マラソンでは初出場だ。
顔ぶれ、成績、レース内容など総合して見るところ。
女子は、福士の〈メダル〉なるか、男子は1人でも〈入賞〉なるか。
代表選手たちには、開き直っての意地の走りを期待しておきたい。
ぼくは、福士の「金メダルが欲しいから、あきらめずに一等賞をとりにいく」意気たかい姿勢を評価する。
彼女が、みずからのみならず、他の代表選手にも与える勇気はおおきいと思う。
こういうタイプの選手が、日本には必要だ。
選考についても、さまざま意見はほぼ出揃った感がある。
ぼくは、有森裕子や高橋尚子を育てた小出義雄さんの「一発選考」が、ハッキリわかりやすくてイチバン、「3位までを代表」にすればいいと思うが。
選手育成が実業団に支えられている事情を考慮すると、複数レース結果からの選考もやむをえないかも知れず。
ならば益田明美さんの意見が説得力をもつ。
「選考レースでの優勝者最優先。3レースすべてで優勝ならタイム順。優勝者がないときは日本勢トップのタイム順」
これならわかりやすく、陸連のアタマもすっきり健康的だ。
付言すれば、箱根駅伝連覇の青学大、原晋監督の「タイムを狙わせる記録会によるポイント制」も、熱っぽくていい。
ぼくなら、代表選考にはかならず「将来性の若手枠1つをもうける」ことにしたい。
(今回の顔ぶれからも、日本のこれからを考える上でも、痛感させられるこではないか……)
なお、付言しておきたいこと、もうひとつ。
昨年・今年と2年つづけて観戦した東京マラソン、この大会は代表選考レースにふさわしくない気がする。
ナゼか、お祭りムードに偏りがつよすぎて、選考レース真剣勝負の気勢がそがれている、と思われる。
市民マラソンとして充分すぎる規模にふくらんだこの大会は、代表選考レースとは別にすべきだと思うが。
いかがなものだろう……