-No.0684-
★2015年08月06日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 1610日
(高倉健没から → 269日
★オリンピック東京まで → 1814日
◆《戦後70》のメモリアル旬間が始まる
この時季のぼくの魂〔こころ〕は、外の空気の暑熱にかかわらず、沈みきって、冷えきっている。
…といっても、水になって溶ける雪や氷のようではなくて、ひたすらドライアイスだ。
吸いつくほどの冷たさでありながら、固く痼〔しこ〕ったものは、痕跡のこすことなく、また気へと昇華するばかり。
原爆死没者慰霊の日は、広島平和記念日に昇華して、日々歳々、記憶から遠のいていく。
広島原爆の日も、長崎原爆の日も、朦朧として、日本が戦争をしかけた相手がアメリカだったということさえ、定かではなくなろうとしている、と。
1945年8月6日8時15分。
B-29「エノラ・ゲイ」によって投下された原子爆弾「リトル・ボーイ」が炸裂。
8月15日正午。
ポツダム宣言を受諾し、終戦(敗戦)を告げる天皇の玉音放送。
その翌日16日未明。
ほとんどの人々がポカンと放心の状況にあったとき、東京の湘南寄り”川向こう”の矮屋で、ひとつの命が出生していた。
その僥倖と不幸は、他人の知ることではない。
戦争体験者と戦争を知らない子どもたちの間で、その魂〔こころ〕は日々歳々、ただ虚空へ、寂寥の昇華をくりかえす。