-No.0679-
★2015年08月01日(土曜日)
★《3.11》フクシマから → 1605日
(高倉健没から → 264日
★オリンピック東京まで → 1819日
◆温暖化、劇症気候のゆくえ
土から這い出したミミズの死骸が路上に目につく、猛暑つづきの日々になった。
暑い陽に灼かれ熱気の籠る地面に、干からびたミミズの姿は哀れだ。
土を食べてみずからの養分とし、またみずからも糞のかたちで土に養分を還して生きる。
そんな、いつも土と共にあり、土を故郷とし日々の塒ともしているミミズが、土中より遥かに酷熱であろう地上に這い出して死ぬ…そのわけがワカラナイ。
敵から逃れるためか、土中の環境悪化か、いずれにしても、そこに居たたまれなくなったことに違いはない。
そんなことを想いながら、真夏日のつづく北の丸公園に足をはこんだ。
夏休み。
少年少女の錬成大会が開かれていた武道館から、竹橋方面にしばらく歩くと、緑濃い園地の一画に気象庁の観測”露場〔ろじょう〕”はあった。
気象庁の、(東京都心の)気象データ観測地点が50年ぶり(前回東京オリンピック大会のあった1964年以来)に移転した。
そのことは、このブログの-No.0442-2014年12月7日記事http://blog.hatena.ne.jp/sashimi-fish1/draft-scat.hatenablog.com/edit?entry=8454420450076194711でもとりあげている。
大手町から北の丸へ、距離にすれば900メートルほど西へ移るだけだが、発表によればこれによって、冬場の最低気温レベルが1度ほど低くなるかも知れない、という予測であった。
そのとき、ぼくは、ビル街から緑地への移転ということで、逆に、夏の最高気温が少し低くなるのではないか…と考えたのだった。
実際のところはどうなんだか、現場を踏んで確かめておきたくなった、というわけ。
地面からは一段高く、その地下に観測機器をおさめた露場は、緑樹のなか…といっても、芝生地のそこは空間が切り開かれている。
輻射熱は抑えられるだろうけれど、照りつける陽の暑さには、まぁ…変わりがないわけではあった。
地球温暖化が叫ばれるなかで、これにともなう気候の”劇症化”も烈しくなるばかり。
北の丸露場の観測データは、真夏の最高気温も真冬の最低気温も、ともに更新をつづけることになるのだろうか。
露場に見られる観測装置は、いずれもメタリックに近代化されたものばかりで、昔ぼくらが、小学校の校庭の隅っこでやった気象観測…柵のなかの芝生に白い百葉箱…風景とは違った世界のものになっていた。
ここに……。
現在地現時点、リアルタイムの気象情報を電光表示板で伝え、くわえて、過去の同じ日には、どのような注目されることがあり、ちなみに、その日の気象データはなにを語っていたのか、といった情報など伝える仕組みがあればオモシロかろう気がした。
なにも建物などはいらない、まぁ屋根付き小広場くらいのものがあれば、と。
近くの科学技術館でも、夏休みの子どもたち向けイベントが開かれていた。
もちろん、冷房のきいた室内で、だ。
北の丸公園のなかでは、路上に這い出したミミズの死を、見かけなかった。
そういう場面は、やはり市街地か、それに近い、つまりストレス値の高いところに、多くなるのであった。