-No.0614-
★2015年05月28日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 1540日
(高倉健没から → 199日
★オリンピック東京まで → 1884日
◆映画の主人公にでもなった気分
首里城を最後に、5日間、無事、走りおえてくれたレンタカーを返却。
空港のコインロッカーに荷物を預け、身軽になって「ゆいレール」に乗る。
沖縄には、この那覇のモノレール軌条が唯一で、鉄道はない。
ただし、戦前にはサトウキビ製糖産業用に短いながら3つの路線があった。
東の与那原まで9.4㎞、北の嘉手納まで23.6㎞、南の糸満まで18.3km。規格は”軽便”だったけれど…。
沖縄戦で焦土とともに消えた鉄路を復活、那覇-名護間(約70㎞)を結ぶ〈沖縄鉄道構想〉が県民の悲願という。
たしかに5日間、レンタカーで走ってみると、都市部の渋滞は東京なみかと思えるほどだ、けれど…。
70㎞という距離は、鉄道には短すぎる感もあるし、採算もとれないだろうと思われる。
それならいっそ、《11.3.11》後の東北(気仙沼線など)でも採用されて実績もあり、専用道路を使って遅延の心配も少ないBRT(バス高速輸送システム)の方が現実的なのではないかと、ぼくは思う。
まぁ、現状の”国対沖縄”の対決構図(にしているのはもっぱら国の方だが)からくる、鉄道構想への”いやがらせ”的な措置は許せないとしても、完成後の維持費用は沖縄県が負うことも、考えておかなければなるまい。
南国の、異色の食材に目をうばわれることで、つとに有名な、戦後の発展ぶりを称して”奇跡の1マイル”とも呼ばれるおよそ1.6キロを、外れの牧志駅から県庁前にむけて、いざ、そぞろ歩きだす。
映画だと、状況描写もふくめて場面転換によく使われるシーン、音楽なんかも軽くアップテンポになるところだ。
ふと、スクリーンの主人公にでもなった気分で。
しかし…。
いい日和すぎる、くらいの日だった。
沖縄に着いた日の雨が晴れてから、ずっと好天がつづいていた。
だもんで…。
だらしのない話だけれど、ボクらは公設牧志市場まで、まだ半分も行かないくらいのとこらで、もう草臥れてしまった。
若い人のように、ワァキャァはしゃぎに疲れも吹きとぶわけでもなく、道の照り返しに目の前がチラクラし始めるしまつ。
ちょっとばかり市場をひやかしたところで、ついにギブアップ。
◆”琉球つまみ”にビールで乾杯
首里天楼という、琉球料理の店に腰を下ろす。
メニューを見ると、あれもこれも気になるけれど、ぼくらは腹のキャパがごく小さい。
「もずくせんべい」に沖縄在来種の豚肉が入った「あぐー餃子」、豚ロースに黒ゴマをすりこんで蒸した「ミヌダル」に「塩焼きそば」、それに生ビールを頼んで、沖縄のこれからに「かんぱ~い」。
箸袋に、「はし」は沖縄方言で「うめーしー」とかいてある。
店員さんにたずねると、「おいしい」は「まーさん」。
「くわっちーさびたん(ごちそうさま)」と店をでるころには、いいこんころもち…。
知らぬ間に大きな交差点に出た…と思ったら、そこが県庁前。
大きなビルのガラス窓が、中天の陽射しに輝いていた。
いま、沖縄にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のテーマ・パーク進出の話が持ち上がっている。
候補地は、ネオパーク・オキナワ(名護自然動物園)の30ヘクタールを予定している、という。
まだ決まったわけではないというけれど、人口が増加傾向にある沖縄の将来を有望視、200~300億円の開発費をかけ、美ら海水族館と同等の年間280万人程度の集客を見込む、というのだから有望にちがいない。
翁長(知事)さん、アメリカに乗りこんで「ちばりよー(がんばれ)」。