-No.0583-
★2015年04月27日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1509日
(高倉健没から → 168日
★オリンピック東京まで → 1915日
◆ボクも俯瞰の視界を欲しいと思った
どろんと宙〔そら〕に溶けて俯瞰する視界は、戦慄をともなう魅惑だ。
ボクは飛行機が苦手だが、自身が乗らないぶんには、もんだいない。
ドローン(ロボット航空機)に興味がわいたのは、あの《11.3.11》からだった。
津波の動線と沿岸地理との相関や、放射能汚染ホットスポットなどの探索、人にはとうてい真似のできない敏感な自然の感受性と、そのうつろいの観察に、またさらに極めつけは、ひた隠しのヴェールに遮られた福島第一原発のすべてを明らかにするには、どうしたって宙からの撮像でしか暴けないのだろうし…。
調べてみると、あんがいに安く手に入るようでもあったけれど…。
衝動買いに突っ走らずにすんだのは、ソレが怖ろしいほど多用途の可能性を秘めていることと、万が一にも操縦を誤ればたいへんなことになりそうなこととが、高く鋭く警鐘を鳴らしたからだった。
”誤認”される怖さも、避けられそうにない。
いまのところは、まだ、ほとんど規制がない状態だけれど、そのうちに、きっとメンドウなことになるだろう、予感もはたらいて、とりあえずやめておいた。
これも軍用から研究の進んだドローンは、ボクの生まれるちょっと前、つまり第二次世界大戦中あたりから開発されてきたという。
その軍用はいま、対テロ組織の兵器に重用されるなか、民間用では写真撮影や災害調査、離島支援、宅配便への採用などが話題になってきている。
この情勢でいけば、とうぜん、埒外な輩の犯罪がらみもでてくるだろうな…と。
思っていたら、やっぱり。
首相官邸の屋上に、「原発再稼働反対を訴える」とか称するヨクワカラン輩の飛ばしたドローンが、着陸、回収不能になって放置され、しかもそれが、2週間近くも気づかれずにいたなんてシンジラレナイ。
「平和ぼけ」はどうやら、民間庶民レベルどころか、国際的軍事貢献を目指すとか息巻く現政府レベルにまで、ふか~く浸透した模様。
それにしても、考えてみれば、ホント怖い話で。
人が影を怖れるのは、それが目には見えない後方にあるからで、光線のかげんで前に現れる影なら、べつにこともない。
背後より無防備で怖いのが、いうまでもなく頭上。
地面を踏んで立つ地上の生きもの、いや、空を飛ぶ鳥たちにしても意識は地上にあるから、やっぱり頭上はおろそかになるらしい。
生きとし生けるものみな、頭上から襲われたら、ほとんど防ぎようがないだろう。
よれる足もとが気になる近ごろ…とてもとても、頭上にまでは気がまわらない。
ぼくは、ドローンに手を出さなくてヨカッタのかも知れない。
ところで、ドローンの語源、「オスのミツバチ」ですってね。
うまいね、このネーミング。