-No.0448-
★2014年12月13日(土曜日)
★《3.11》フクシマから → 1374日
(高倉健没から → 33日)
★オリンピック東京まで → 2050日
◆神宮外苑の“いちょう並木”も見ておこう
「皇居乾通り一般公開」に出向いた日の午後。
昼に一献かたむけた燗酒の、ほろ酔いもくわわったせいか、半端でなく濃い“血すじ”の紅・黄葉にたかぶった気もちを抱え(そうだ…)。
神宮外苑“いちょう並木”の様子も診ておかなければ、と妙な回診気分をかかえて、外苑前へ。
これで、“いちょう並木”の黄葉を愛でるのは2年つづき。
やはり盛りはすぎており、訪れるのも去年より幾日かは遅かったが。
皇居の紅・黄葉に負けず劣らず。
イチョウ並木の黄の色あいも濃く、雲がでて風が立ってきたせいもあるか、艶冶とした黄金色のぬくもりをしずめていた。
紅葉の色艶は「寒暖の差の大きさに左右される」という。
つまり、差が大きいほど色艶をます。
このところの、“劇症”といっていい気候の変動ぶりを見ると、それが紅葉には適して刺激的だったことになるのか。
また紅葉は、陽を透かし、天空をバックに仰ぎ見るのを醍醐味とするから、“並木”というシチュエーションは最高の見せどころともいえるが。
ともかく…。
今シーズンの紅葉は、たとえば、極上に磨きあげられた吟醸の美酒のように味わいが佳い。
奥日光の杣人から「紅葉がいいのは1日きり」と聞かされたことがあった。
そのときの中禅寺湖畔は、まさにその、目も綾な紅葉の真っ盛りだったが。
杣人はけっして、「きょうがその日」とは言わなかったっけな。
傍に腰をおろしたぼくは、(こいつは絢爛豪華な葬儀みたいダ)との想いに耽っていた。
いま、思い知る。
ほんとうの「紅葉のいい1日」というのは、じつは、まさに盛りをすぎようとする“きわ”、衰えゆく寸前の“ひとかがやき”をいうのではなかったか。
疲れた足を、運んだ甲斐ある得心。
ボクの気分の、わるかろうはずがなかった。