-No.0434-
★2014年11月29日(土曜日)
★《3.11》フクシマから → 1360日
(高倉健没から → 19日)
★オリンピック東京まで → 2064日
◆2013年春の巡礼、4月23日
東北沿岸を北上して北海道に渡り、帰路は下北半島経由、核燃料再処理施設のある六ヶ所村を見て、最後の寄り道。
八戸道から東北道。
滝沢ICを下りて山道に入ると、雪の岩手山に出迎えられた。車窓に山容の変化を追いながら、容子のよさそうなところをカメラにおさめる。
路肩に車を停めて外に出ると、すでに4月中旬をすぎているのにブルッとふるえるほどの寒気だった。
午後の陽が翳って、こんもりと仄暗い森が岩手山神社であった。
宿は休暇村「岩手網張温泉」、そこは岩手山の南西麓にあたり、すでに山の気がたちこめる斜面はスキー場。
聞けば、休暇村のなかでも古株になる施設だそうで、ボクが知らずにいたのは、スキーの趣味がないからだった。
ボクのスキーは、ボーゲンをやっと卒業、パラレルにちょっと足をつっこんだ程度でおわり、その後は雪原を歩くラングラウフスキーに鞍替えした。
明日は、東北道をひた走って帰京。
春の巡礼、泊まり仕舞の宿では、さすがに疲れが出ていた。
やや青みがかった白濁の、網張の湯に首まで浸かるとトロッと眠気がさしてきた。
翌朝、ロビーに下りて行くと大きく開けたガラス窓の向こうに、遥かに霞んで雪を被った山が、呼んででもいるように親しげに見えた。
早池峰山であった。
岩手山が2000メートルちょっと、早池峰山は2000メートルに達しない。
同じ岩手県内といっても、東の端と西の端。
それでも、間にこれといった山の連なりがないからだろう。
ここに寄ったのは、まるで、早池峰山に別れの挨拶をするためみたいだった。
小岩井農場に寄り、ここの緑野からも岩手山を仰いで、帰途についた。
小岩井農場については、いまさら説明するまでもあるまい。ここの乳製品はいまや全国区の有名ブランドである。
*写真、(上)は休暇村網張温泉から遠く望めた早池峰山、(下左)小岩井農場からの岩手山、(下右)は麓の道から間近に仰ぐ岩手山*