-No.0383-
★2014年10月09日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 1309日
★オリンピック東京まで → 2115日
*今朝の交差点、信号の「青」がひときわ輝いて見えた。青色LED(発光ダイオード)の開発で、日本の3教授が2014年ノーベル物理学賞を受賞。わが家の省エネ照明にも使わせていただいていて、でもじつをいえば…こんなたいへんなコトとは思っていなかった。ごめんなさいませ*
◆たとえば富士山みたいな「安息角」
昨日の記事を書いてから、自身、「盛土」についての知識がたりないことに気がついて、調べていたら「安息角」に出逢った。
専門書の解説はむずかしくなるので、かみくだいて説明すると。
「安息角」というのは、「粒状あるいは粉状のものを、自然落下させて積み上げたときに形成される斜面が、崩れ落ちないで安定する最大角度」のこと。
「休止角」とも呼ぶそうだけれど、だんぜん「安息角」がいい、気に入った。
なんともいえない包容力があって、とても土木の用語とは思えない。
形としては円錐状になるわけで、「たとえば富士山のような」という表現もグッとくる。
上の写真、「盛土」の角を見ていただけばナットクされよう。
30度という角度には、なじみもあるし安定感もある。
ところで、この「盛土」造成地を広く利用したくなると、「安息角」で欠けた(余角)部分に土を入れることになり、しかし、それでは「安息」でなくなるから、補強が必要になる。
その、崩れようとする横への力を止めて支える構造が、「擁壁」とか「石積み」というわけだ。
だからまた、たとえ「擁壁」で土留めされていても、建物の安定が満足されるのは、あくまでも「安息角」の内側部分ということになる。
今後の報道で、崖崩れなどがあったときには、その傾斜地が「安息角」を保っていたかどうか…を、安危の判断材料のひとつにしていいかと思う。
つまり、いま被災地のいたるところに現出している「盛土」というのは、ボクの解釈でいけば、途中経過の構造物であり、今後、それぞれのケース・バイ・ケースで、なんらかの仕上げの工夫が施されて、はじめて完成になるはずなのダ。
「盛土」については、今後もその成り行きを注意して見守っていかなければならない、ことになる。
なお、ちなみに、「盛土」は「低い地盤に土砂を盛り上げて高くすること」。
逆に、「高すぎる地盤を削り取って低くすること」が「切土」。
だから、ふつうなら「盛土」より「切土」の方が頑丈であって、「切土」にもかかわらず崩れたりするのは土質に問題があることになる。