-No.0159-
★2014年02月27日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 1085日
★オリンピック東京まで → 2339日
◆大都会を捨てよ、島に渡ろう
伊豆七島(東京都の島嶼部)6町村の都立高校で、都区内・多摩地区からのホームステイ生徒募集(獲得作戦)が始まるという。
その都立高校とは、大島・新島・神津・三宅・八丈・小笠原の6校。
これらの高校では、これまでは、一家転住か親族が島在住か、の条件でしか島外からの生徒の進学を認めていなかったそうだ。
そのいっぽうで各高校の定員割れは深刻で、募集人員の半数しか入学者がいない状態がつづいている。
ならば島外からの生徒にも門戸を開いて、「たがいに切磋琢磨できる環境を目指そう」ということになった。これまでにも、年に数件の進学希望はあったのだという。
(いいネ、こういうことはドシドシやるべし)
やるなら(学生寮は無理だから)ホームステイだ。
まず手はじめに大島町が2015年度からの募集開始を目指し、受け入れ先世帯への補助制度も独自に行う方針という。他の5校も順次募集を始める予定。
大海原の潮風に心身を磨く…ステキじゃないか。
◆むかし信州に“学生村”というのがあった
ボクには、高校2年生のひと夏をこの“学生村”ですごした懐かしい想い出がある。
暑い都会をのがれて受験勉強に没頭する…という建て前はアヤシイものだったけれども、親元を離れての生活体験は後々おおいに役立った。
“学生村”は、夏涼しい信州の高原、大きな農家が副業と奉仕を兼ねて開いた学生民宿である。
安い(たしか1泊3000円くらいだったと思う)費用で3食付き、個室というわけにはいかなかったが、広いスペースに机とスタンドが用意されていた。
大学生や大学院生もいて、受験勉強の高校生には刺激的な匂いでもあった。
食事は広間に集って食べる。裸電球に蛾が舞い集い、食卓にポトリと落ちる。それをコトもなげに捻り潰す、逞しく太やかなおカアさんの指先にボクらは息を呑む。
カエル、ヘビ、セミ、アゲハなどと友だちになり、村祭りに招かれて振る舞い酒にも酔った。
ふだんは農家の五右衛門風呂だったが、何回かは割引券をもらって温泉入浴もたのしめた。
ボクら友だち3人で出かけた青木村(上田市西郊、松本市との間にある)の“学生村”には、「子宝の湯」と呼ばれる湯治の田沢温泉があり、それも魅力だったりしたのだから、つまり(どこか遠くへ)旅をしたかったわけだけれど、それでもいい…とボクは思う。旅は人を育てる。
村の娘さんに淡い恋心をかきたてられもしたっけな…。
(1960年頃から始まった信州“学生村”は、それから15~20年でなくなったようだ)