どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

“緑のネットワーク”の風通し

★2013年10月21日(月曜日)
★《3.11》フクシマから →  955日

★オリンピック東京まで → 2468日


*台風27号の結着まだつかず…でもまぁ、今シーズンはここまでだろうと思っていたら、なんとさらに28号が発生、しつこくその後を追う気配あり。こうなるとウケに入った芸人の悪のりギャグみたいに暑っ苦しくて、クドイやっちゃなおまえ、いいかげんせぇよ*

◆「海の森」を見に行きませんか

 東京都の広報に、「海の森」特別公開への誘いがあった。
 ゴミと建設残土の埋立地を、都民の植樹活動(平成20年から始まり28年度には一部開園の予定で現在整備中)によって「海の森」に生まれ変わらせる趣旨のプロジェクトがあることは風の便りに聞いていた。
 
 関心はその程度だったところへ、オリンピック東京招致に関係してちょいと興味をそそられることがあった。
 「中央防波堤埋立地の帰属問題が未だ決着していない」という、「海の森」はまさに、その中央防波堤埋立地にあるのだった。

 “海に延びる都心”ベイ・エリアは「お台場」に代表され、東京港の主要施設群もこの周辺に集まっているのだが、さらにその外側、東京“湾”と“湾奥部”を仕切っているのが中央防波堤。
 2012年2月に東京ゲートブリッジが開通するまでは、この埋立島の存在を、ゴミ処理で日頃お世話になっている都民でさえ、ほとんど知らされてはいなかったといっていい。

 そこに、東京オリンピックの3競技場が予定されている。見に行く気になった。

◆やじろべー(湾岸道路)の両サイドに江東区と大田区

 10月18日、金曜日。
 新木場駅から臨時のシャトルバスがあるという。
 新木場駅には、JR京葉線でも地下鉄有楽町線でも行ける。ぼくは大井町から、りんかい線に乗って行った。
 ぼくら青春の頃は何所へ行くにも、まず経路・乗り換えをマスターすることだった。恋人をデートに誘いだすにしても、この智慧がなくては話にならなかった。
 それがいまはまったくのところ、極端にいえば何処の駅からでも、とにかく乗ってしまえば乗り換え・乗り継ぎやすやすと、何処へだってなんとか行けてしまう。自動車にもナビが搭載されて地図なしでもすむ。
 いまの人は、余る頭のつかいどころが多くてコマルのではないか。
 
 新木場といば“夢の島”。
 かつては都民のゴミ処分場として、生活倫理・悪臭衛生などさまざまな問題を提起されてきたところだけれど、いまはむかし、1967(昭和42)年に役割を終えてから50年近くを経て、現在は首都高速湾岸線の北側一帯は広々とした夢の島公園、砂町運河には夢の島マリーナと、すっかり生まれ変わっている。もともとの木場(地下鉄東西線の駅がある)などはすっかり奥まってしまった。
 
 シャトルバスは東京ヘリポートの脇を通って若洲(ここまでが江東区)に渡り、荒川河口の向うに葛西臨海公園を望み見て「恐竜みたい」な東京ゲートブリッジを渡る。東京港に出入りする大小の船が風の航路を悠々と行く、その先の地面が中央防波堤埋立地。
 湾岸道路(東京港臨海道路)はこの先、臨海トンネルを潜って城南島(大田区)に至る。
 そこで江東・大田、2区の間で中央防波堤埋立地の帰属が争われているわけだ。

◆風の道を舟艇が馬が自転車がかける

 中央防波堤埋立地は内側・外側の二つから成り、“海の森”は内側のほぼ東半分を占める。面積は約88ヘクタールで日比谷公園のおよそ5.5倍にあたるという。

 バスを降りると、“通り道”を実感させる風の吹き渡りがある。
 高齢者の多いなかに、プロジェクト関係者かと思われる働き盛りの姿もまじる。
 
 植樹による緑化といっても、まだ始まったばかり…の印象で、歩く道は白く乾いていた。
 海抜30メートルはあるそうな高みに立つと、北西の方角には青海・晴海の先輩造成地が見え、東にはゲートブリッジが海景をひきたてていた。
 整備中の一画にはスダジイなど植樹用の苗木が集められている。係の人の話では、ほかにウバメガシ、タブノキ、クスノキ、ヤブツバキ、ヤマモモ、クロマツ、エノキ、ハゼノキ、ヤマグワ、オオシマザクラもあるという。実のなる木を多くして鳥や昆虫を呼び集め、さらに豊かな森にしていく計画だ。
 その基盤となる土は、ゴミや建設残土ばかりでなく浄水場発生土も利用したものを、マルチング堆肥で挟んだサンドイッチ構造になっている。マルチング堆肥には公園や街路樹の剪定枝が使われているそうだ。
 
 完成すれば“海の森”は、海辺のプロムナードからふれあいの森や草っ原へとつづく爽快な天地となり、そこにボートとカヌーの水上競技場、馬術のクロスカントリーコース、自転車競技のマウンテンバイクコースができることになる。
 いいと思う、住居らしいものが見あたらないし、大きな問題もなさそうだ。

 もうひとつ、いまの段階ではまだ夢をつかむような話だが、この“海の森”を起点に、お台場、晴海、築地、皇居、新宿御苑、明治神宮へと大規模緑地や街路樹でつなぐ“緑のネットワーク”計画があるという。
 このグリーンベルトはまた、海からの爽風を都市内部へと導く“風の道”にもなる、イメージは抜群によい。成功を祈るばかりだ。

 最後に、どちらでもよいことながら中央防波堤埋立地の帰属、ぼくは江東区にしたらと思う。ゴミ処分場へ運搬車輛の通行が多かった迷惑代もあり、ゲートブリッジの風景でも(大田区側のトンネルより)まさっているからだ。それに大田区には、羽田という巨大な財産がすでにあるじゃないですか。

*写真(左)は“海の森”から東京ゲートブリッジの眺め、(右)は造成の進む台地上から晴海方面を望む*