どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ユスリカ・ハンバーグ(じつは…パテ?)

★2013年10月14日(月曜日、体育の日)
★《3.11》フクシマから →  948日

★オリンピック東京まで → 2475日

 「オリンピック選手村」というと、スポーツ素人の興味はまず「食堂ではどんな料理でオ・モ・テ・ナ・シするんだろ」にいったりする。
 実際、64年東京大会のときには大使館などから教えを受けたり、食材や調理法に関係者がたいへんな苦労をしたという話。あの頃もいろいろ話題になったのを覚えている。
 
 ここで……話はぷいと“人類発祥の故郷”、なぜかアフリカへと飛ぶ。

 アフリカ大陸のヴィクトリア湖やマラウィ湖などでは、高さ数十メートルにもおよぶ巨大な蚊柱が有名だが、これはユスリカの大量発生によって、月に1回ほどの間隔で新月の日に引き起こされる。が、それが重要だというのではない。
 
 ユスリカというのは、まことに「ちっこい」埃みたいな存在の昆虫で、ぼくらの周囲にも仲間がいる。幼虫のとき、水中で体を揺するような特徴ある動き方をするので「ユスリカ」だそうだ。ボウフラのダンスならボクらにもお馴染み。
 それも、まぁ、たいしたことではない。
 
 これが成虫に羽化、交尾繁殖のために集団で天空へと舞い上がるのが“蚊柱”というわけだけれども、ぼくらがガキのころ路地裏で親しんだ、あのささやかに“蚊(?)ぼそい”それとはもちろんスケールが段チガイ。湖水から雲が沸き上がるがごとき、数十万から数百万匹という大量発生がひきおこされるようになったのは湖水の富栄養化、要するに水質汚染が原因といわれ。いっぽうユスリカが大量発生する(体内にとりこんで持ち去る)ことで汚染物質がまとめて除去されることにもなっているともいわれ。つまり功罪ひっくるめて測り比べれば差し引きゼロかぁ、みたいな存在らしいのである。かといって、これがテーマでもない。

 ユスリカは蚊といっても、人畜の血を吸うわけでもなく無害。というより、エサというにはあまりに儚い煙のように細かなものながら、その大量によって、小型鳥類や大型昆虫類、あるいは魚類のタンパク源になっているので、それでも決して喰い尽されることはないほどの大発生がそもそもの理由でもあった。ついでにいえば、ユスリカのボウフラ「アカムシ」は観賞魚のエサである。
 なんぞといったとて、それがドウシタというのでもない。

 カギは、この埃みたいな存在のユスリカがじつは、人の食料にもなっているというコトにある。
 大発生した日には目の前が“真っ蚊っ蚊”、という状況に置かれる付近の住民たちは(最初は邪魔っけな奴を振り払うつもりだったろう)鍋かなんかで目の前を振りまわす……と、脳震盪だかショック仮死状態だかになったユスリカの粉が得られる。ぼくが観た映像では幼児でも立派なお手伝いになっていたが、このちょっと湿っぽい(であろう)粉を集めて団子に丸め、平たく伸ばして油で焼いたのを、(まぁまぁ食えるよ)という感じて味わっていた。
 ボクは如何物食いではない。オカシなものを食べれば腹をこわすことで応える。そのぼくが(喰いたいとは思わなかったが)ゲッともならなかった。油でこんがり焼けばよさそうで、色の黒っぽいのはイカスミ料理を思えばさしたることもない。

 ……で、この「ユスリカ・ハンバーグ」を見ていたら、ごく当然のようにオリンピック選手村、食堂での「お・も・て・な・し」のことが連想された、というわけであった。
 それだけのことである、他意はない。