どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

杉の「木のストロー」でプラスチックごみ問題を想う

-No.2232-
★2019年11月01日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 3158日
★ オリンピックTOKYOまで →  266日
★旧暦10月5日
(月齢4.3、月出10:08、月没20:07)











◆〈プラごみ〉汚染きわまる…!

 
 〇海に流出した〈プラごみ〉の総量…約1億5000万㌧
 〇うち沿岸から離れ外洋に流出した総量…約4500万㌧
 〇うち浮遊している総量…約44万トン(外洋流出の約1%)
 〇のこり99%はミッシング(行方不明)

 以上の驚愕!の数値は、1950年代から現在までに世界で生産されたプラスチックからの、浮遊量は海で回収される〈プラごみ〉量からの、それぞれ推計。
 この〈プラごみ〉の、世界でもっとも溜まりやすい場所が、日本近海(中国や東南アジアから出る量が圧倒的に多いから)と、いわれます。
 
 プラスチックには〈硬い〉のも〈軟らかい〉のもありますが、なにしろ〈丈夫〉。
 …で、そこが便利なわけです、けれども、理論上は〈何百年も分解されない〉からコマってしまうわけです。

「マイクロプラスチック」は、大きさ5mm以下の微粒ですが、重さがある以上、空気のなかでも水のなかでも〈沈む〉。
 どこに行くか…といえば、いずれ〈海底〉、それも〈深海底〉になるだろうことは、誰にもワカリます。
 
 …でも、全部が全部、きれいに沈んで、おとなしくそのまま動かない、ワケでもない。
 湧昇流にのって深海底から湧き上がってくる〈プラごみ〉もあるでしょうし、かぎりなく軽いために、沈まず海中に漂っているのもあるでしょう。

 プラスチックの、なかでも「マイクロ」が、厄介な困りものなのは。
 劣化して細かくなるほど、海中の有害化学物質を吸着しやすく、また、生物の体内にもとりこまれやすくやすくなる、こと。

 有人潜水調査船「しんかい6500」で深海のマイクロプラスチックを採集調査している海洋研究開発機構では、「その影響が、どれくらいの量になれば危険なのかを見極めたい」としている…現状は、まだ、そんな段階にあるようです。

◆海の底生生物に蓄積…!

 別の調査と実験(東京農工大などの研究グループによる)では、「マイクロプラスチックが有害化学物質を生物体内に運ぶ経路になっている」ことも明らかになってきました。

 この研究では、沖縄・座間味島(東南アジア方面からの漂着が懸念される)の。
 ①たくさんの〈プラごみ〉が漂着する汚染された海岸
 ②〈プラごみ〉がほとんどない、汚染されていない海岸とで
 二枚貝やヤドカリを採取、体内の有害物質濃度を分析、比較した結果。

 ①汚染地域のヤドカリからは、体重1gあたり最大482個のマイクロプラスチックが検出され、対して②非汚染地域のヤドカリからは、ほとんど見つかりませんでした。
 さらに、有害物質・ポリ塩化ビフェニール(PCB)の体内濃度も、①汚染地域の二枚貝(ヤドカリはもちろん)で高かったそうです。

 また室内実験では、PCB汚染されたマイクロプラスチックを入れた水で、ムラサキイガイを飼育したところ。
 体内にとりこまれた微粒子は、24日後にはそのほとんどが排出されたにもかかわらず、生殖器官の中のPCB濃度は高いままだった、とのこと。
 これは、いうまでもなく、PCBが溶け出して移行、蓄積したもの。

 以上のように、深刻な現状は、地球規模の気候変動とともに、生物環境破壊の脅威
です。

◆お口にもやさしい「木のストロー」…いかが

 そこで……
「〈プラごみ〉を極限まで減らせ!」という動きが、ついに、消費者レベルから企業レベルにまで浸透するにいたって。
〈レジ袋の有料化〉や〈プラスチック・ストローの廃止〉などが始まったことは、前にもお話したとおりです。

 ストローは「紙」になりました。
 これはヨカッタのですが、〈口あたり〉が、いまひとつの感。
 そのとき、〝木のひと〟のボクは、すぐに「木のストロー」にすればいい…と思いました。
 いずれ近々、世に出て来るだろう、と。

 むかし「経木〔きょうぎ〕」という、すぐれた食品包装材がありました。
 これは、杉や桧の材を紙のように薄く削ったもので、とおい昔は、これに経文を写したのが名の由来。

 魚や肉から惣菜、菓子にいたるまで、自然の抗菌作用もあって広く重宝されたものですが。欠点は、その薄さもあって木目で裂けやすかった。
 そこを克服するためには、薄さを抑え、木目に添って筒状に加工すればいい。

 そう思っていたら。
 環境ジャーナリストの女性の発案で、さっそく世に出てきました。
 それを伝え聞いて、某日、その〈でき栄え〉をたしかめに、出かけました。
 
 ホテルで、ティータイムや食事のひとときをすごすことはあっても、ストローの
〈口あたり〉を味わいに来るなんてのは、初めての経験。

 訪れたのは、この「木製ストロー」の開発にも参画した、赤坂・日枝神社に隣接するザ・キャピトルホテル東急
 地下鉄(銀座線・南北線)の「溜池山王」駅からすぐの永田町、近くには首相官邸もある辺り。

 窓外に山王様(日枝神社)の緑を望むラウンジで、注文したのは、とうぜんストローで味わう飲みもの。
 かみさんは「オレンジ・ジュース」で、ぼくは「アイス・チョコレート」。
 飲みものに添えて供された「木製ストロー」は、ただの袋じゃない、きちんとした箸袋と同様のシツラエになっていました。

 その〝ストロー袋〟から覗く〝顔〟を見て、ぼく(ほぃ、しまった…)と。
 ストローも、薄いチョコレートに近い色あいだったからです(上の写真でご覧のとおり)。
 …それはともかく。
 冷たい飲みものを、ひとくち吸って〈口あたり〉やさしく、ほんのり温もり。
 杉の香り…も、飲みものの味をそこなう、ほどのことはなく。
 そこはかとなく〝高級感〟をただよわせます。

 これは、厚さ0.15mmに削った杉を、口径およそ5mm・長さ約20cmに巻いたもの。
 木目が斜めに流れるように巻かれているところが、どうやら開発のミソらしい。

 課題は、手作業によるコスト高で。
 はじめの価格は、1本=数十円。
 
 しかし、それでも。
 導入の要望、少なからず。
 さらに、自治体からは、間伐材地産地消めざして「つくりたい」声もあがっている、そうです。

 キャピトルホテル東急では、好評につき、ラウンジほかのレストランにも拡大採用されている、とのこと。
 世の中、かわりましたネ……

 ちなみに、この「木のストロー」もらって帰って。
 家で冷えた「炭酸水」を飲んでみたら、ヤッパリ、これが色あいも味わいも、いちばんでした……