どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

TOKYOパラ、プレ・イベント〈19.8.25〉-②-/ 車いすバスケット

-No.2225-
★2019年10月25日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 3151日
★ オリンピックTOKYOまで →  273日
★旧暦9月27日
(月齢26.7、月出02:05、月没15:24)







◆体験してみなきゃワカンナイ!

 2019年8月25日。
東京2020パラリンピック1年前カウントダウンイベント
 ~ みんなのスポーツ×ファンフェスティバル ~」

 この日は、陸上競技場を中心にサッカー場・ホッケー場などをつかって、車いすテニスやボッチャなど、さまざまなパラ競技のデモンストレーション試合や体験会が開かれ。
 ぼくは、陸上競技デモンストレーションの後、車いすバスケの体験会にも参加。

 東京2020パラ大会のなかでも、人気種目のひとつである車いすバスケ。
 体験希望の人たちが、子連れもふくめて列をなす盛況がそれを証明する。

 ぼくは、これでも高校時代に進学校(スポーツには弱いと定評の)部活バスケの経験があり、インターハイの東京都予選で強豪、明大中野にブチあたったことがある。
 いうまでもない、ぼろ負けの玉砕で。身長170cmちょっとでセンターのポジションだったボクは、相手の長身センターにシュ-トを頭上で叩き落とされたり、パスをカットされたり散々だった屈辱を、あじあわされた。

 当時の日本代表だって、国際大会ではほとんど歯が立たないありさま。
 ぼくらにはアメリカNBAの、ダンクシュートやミラクル・パスが、やたらに眩しかったことをいまも忘れない。
 八村塁くんらがNBA入りをはたして、ようやく長い坂を上りはじめたかに見える日本代表だ…が、結果はざんねんながら、まだ長いトンネルを抜けてはいない。
 男子ワ-ルド・カップ中国大会の日本代表は5日、1次リーグ最終戦の対アメリカに45-98で惨敗。2次リーグにも進めなかった(………)

  ……………

 ともあれ
 こういう経緯〔いきさつ〕もあって、ぼくは、「イスバス(車いすバスケットボール)」に、以前から興味があった。
 (といっても…イスバスが本場アメリカではボクが生まれる以前の1940年代からはじまっていた…とは、いままで知らなかった)

 パラ大会では60年のローマから正式種目に採用されているので、前回1964東京大会でも開催されたわけだが、ぼくはザンネンながらその実際を知らない。
 当時の選手の回顧によれば、アメリカ相手に6-64。
 まるで勝負にもならない、もじどおりの〝格差〟を見せつけられた、という。
 アメリカには当時すでに、いまの「八の字タイヤ」車いすを使う選手もいたそうだが、それさえ日本選手には「初めて見た」ものだった…そうな。
 
  ……………

 もういちど、ともあれ

「イスバス」の、コートの広さも、バスケットの高さも、試合時間も、さらには競技ルールも、〝健常〟バスケとほとんど違わない。
 車いす同士が、たがいに激しく接触をくりかえす試合展開もさることながら。
 この競技のワカリやすさが、「イスバス」人気を支えていることは確かだ。

 いっぽう、もうひとつには、選手たちにとって、競技に参加するための門戸を広くする工夫もされていること、これも大きな人気の要因である。

 その、「車いすバスケットボール」ならではのルールとは。
 選手たち個々にはあらかじめ、障害の程度に応じたクラス分けがあって(これは車いすラグビーも同じ)。
 障害がもっとも重い1.0から、もっとも軽い4.5までの持ちポイントが定められており。試合するコート上の5人の選手の,
ポイント合計は14.0を超えてはならない。…というのが基本である。

 まだある。
 これは(まだ)現在は、一部の地域ルールにすぎないけれども。健常者もクラス5.0として参加が許されている場合もあり。より多くの人に門戸が開かれている…というか、ぼくの目には、関係者による「〝健常者〟と〝障害者〟の融合」を目指す動きと映る。(これはイイと思う!)

 まだまだ、乗り越えなければならない課題は多い…とはいえ。
 前にも申し上げたとおり。
オリ・パラ融合」を目指していかなければ、将来の健全なスポーツはありえない、とボクは考えているからだ。 

  ……………

 順番がまわってきて。
 係の方の操作説明をうけ、いざ〈競技用車いす〉体験。
 
 まず、「小ぶり」で「軽い」。
 大きさも重さも、ふつうの手動車いすより、ひとまわりも、ふたまわりも負担が少なく、「半分くらいしかないんじゃないか」という感じ。

〈転倒防止〉と〈小まわり〉の便に、後ろにも小さな補助輪が付いており。初心者(?)は乗るのに注意が必要。体験者の車いすは、係の方がブレーキがわりに押さえていてくださる。
 足は接触事故を防ぐため、足もとのガード内に納めて、いざ、すべて手動で始動する。

「軽い!」。見た目より、さらに軽く、そして小さい。
〈障害者車いす〉…というより、手軽な〈ハンディ・ツール〉の感覚に近かった。
「八の字」車輪を、両手で素早く操作すれば、ターンも、回転も、反転も苦もなくできてしまう。
 さっき、若い女性体験者たちが、みんな笑顔で走りまわっていたわけが、よ~くワカル。
 ブレーキも手動。だから、スピード・コントロールの方がムズカシイことが知れる。

 車いすのさまざまな動きにトライしたあとは、バスケットボールいちばんの醍醐味、シュート体験。
 ボールの大きさもかわらない。

 ぼくは、現役時代に得意としたワンハンド・シュートから試してみる。
 選手としては、バックボードにあてずに入れる「ノータッチ・ゴール」が見せ場だから、ついそれを意識しすぎて…一投目は、ナント!? ボールがリングまで届かない。

 思ってもみなかった筋肉の衰えにガクゼン…車いすをひとまわりさせて頭を切り替え、こんどは全力のシュートでなんとかノータッチ・ゴールに成功。
「ほんとはネ、正式なコートで体験してもらいたかったんですけど…」
 係の若者が、ざんねんそうな顔をする。

 ウム…言われてみれば
 このゴールの低さ(高さ1.2mくらいか)は、どうやら、「車いすツインバスケットボール」という競技方式の、低いゴールの方らしい。
 いうまでもない、バスケットボールのゴールは高さ305cm(ちなみにリングぼ大きさ直径は45cm)にあるのだった。

 ぼくは、あらためて、そんな高さに〈豪快ダンク〉を叩きこむ選手たちのジャンプ力に圧倒される、とともに、吾が身の筋力の衰え倍化するように感じられるのだった……

 ……………

 きょうは、これまで。
 帰路は、原宿駅まで歩く。
 その間、園内のあちこちから、多くの人出で賑わう声がたえない。

 ただ、それが、〝パラ〟スポーツに対する関心の高まりによるものか。あるいは、これもただのお祭りさわぎにすぎないのか。
 ぼくには、いまひとつ判断がつきかねた……


[:imge:w275:right]

◆メダルは〝パラ〟のも魅力的だ!

 同じ日、すぐ近くのNHKホールであったセレモニーでは、2020東京パラリンピックのメダルがお披露目された。
 基本的には、さきに発表されたオリンピック・メダルと同じ、〈都市鉱山〉由来のリサイクル金属でつくられたもの。

 デザインも、同じく、こちらのものも優れていた。
 扇を象〔かたど〕った図案も品が佳かったが。
 とくに
 視覚障害者にも触ってワカルように、との配慮から、表の扇の親骨部分には「TOKYO2020」、側面(縁)には「メダルの色」が知れる刻印という、シンセツ設計、気が利いている。