どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.77~  ゲノム編集食品…がやってくる!

-No.2162-
★2018年08月23日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 3088日
★ オリンピックTOKYOまで →  336日
★旧暦7月23日、二十三夜の月
(月齢22.4、月出22:41、月没11:48)



※きょうは、二十四節気の「処暑(暑さがおさまる)」、同時に七十二候も「綿柎開(綿を包む咢が開く)」頃。それらしい気配には、なってきました。






★〈大地の畑〉から〈栽培容器〉へ★

 食品が〈プラスチック化〉してきた、気がする。
 それを〈サプリメント化〉と言い換えてもいい、かも知れない。
 実質・実態は目に見えないところにある、からだ。
 
「遺伝子組み換え」食品があらわれたときに、ほとんどの人が露わな拒否反応を示したのは、エイリアンを怖れるのと同じ〈生理的嫌悪〉からだった。おそらく、いきなり手術台に押さえつけられたような感覚があったにちがいない。

 ところが、「ゲノム編集」食品になると、同じく嫌悪の情はいだかせるものの、拒否反応というほどの強いものではなくなった感がある。
 それは、たぶんに名称のせいで、〈遺伝子〉の〈組み換え〉がメスとピンセットを想わせるのに対して、ゲノムの〈編集〉の方は、ふと懐かしい鉛筆と消しゴムの世界に誘われるようであるからだろう。

 しかし…ちょっと待った!
 かつてプロの編集者であったボクは、〈編集しだい〉で正反対の結論にもっていってしまうこともできることを、身にしみて知っている。

「ゲノム編集」という科学技術には、そんな危なっかしい一面もあることを忘れてはいけない。
 たいせつなのは、ゲノム編集なるものが、生物の遺伝子を効果的に改変する技術だということ。遺伝子組み換えとは、根っこは同じ系統樹に属する、ごく近い間柄の兄弟姉妹のようなものなのだ。

  ……………

「ゲノム編集食品 年内にも販売か」なる見出しが、新聞紙面にあらわれたのは、ことし春。
 厚生労働省の報告書のによれば、基本
① この技術で品種改良された農水産物の多くに、厳格な安全性の審査はしない。
 つまり、届け出るだけで販売してよい(届け出に法的な義務もない)。
 そのルールは厚労省が決めて通知する。
 また、アレルギー誘発など健康被害のないことを、どう確認したか。や、改変に
 よって成分がどう変わったのかなどの情報は、販売前に国へ届け出るように求め、
 その概要を公表する。
②ただし、①に該当するのは「ねらった遺伝子の機能を遮断しておこなう変更・喪
 失」までで、そのあとに「新たな遺伝子を導入して新機能をもたせる」(遺伝子組
 み換えと同じ操作)には、安全性の審査が義務付けられる。

 以上のように結論されたわけは、〈もともとある遺伝子を改変する操作は、従来の品種改良や自然界でおきる変化(突然変異)と区別がつかず、違反の発見が困難〉ということ。

 このうごき
 厚労省につづいて消費者庁でも、「生産者や販売者に表示を義務付けるのは難しい」とする見解が表明され、〈原産地表示〉のように罰則付きの書類審査が行われるかどうかも、わからない。
 …というのは、そのための監視・検証に必要な技術の方は、まだ未熟だからだ、そうな。
 
★すると…どんなことになるのか?★

 消費者(ぼくが呼ぶ〝食べ幸ひと〟)がソレと知らずに買ってしまうことになりかねない。
 なぜなら、原材料表示に「遺伝子組み換えでない」といった表示なく、店頭に並ぶからだ。

 遺伝子組み換え食品については、たとえばボクん家なんかも、〈表示〉を確認する習慣がついているけれど、「完全ブロック」の自信まではモテない。
 表示違反も偽表示もあるだろうし、飲食店でのチェックまではとてもできないからだ。

 それでも、国の法的措置でなんとか守られてきた〈安心〉が、これからは、ほぼ〈無法状態〉というか、ほとんど〈野放し〉になる。
 「底味の美味しんぼ」であるボクとしては、せめて「長期的な安全性の検証をしてからの導入」を望みたい。
 ナニかあってからでは遅いし、そのナニかは、いつも、幼児など弱者から始まるからである。

 とりあえずいま現在、対象になりそうな、国内で開発が進んでいるものは。
 血圧を下げるアミノ酸をより多くふくむトマト。 
 食中毒成分の生成を抑えたジャガイモ。
 大きな個体のマダイ、など。
 
 しかし、相手はミクロの、遺伝子レベルの、未解明な部分ものこる話しだ。
 技術者からモラルが失われ、あるいは、操作ミスでもあれば、想像もおよばない悪夢が現実に、なってしまうやも知れない。
 
 この国が、とるべき責任を放棄してしまえば。
 あと、のこされる防御壁は、販売関係者の誠意くらいか。
 たとえば「生協」では、「トレーサビリティー(生産流通の履歴追跡)による予防原則で対応する」という。が、ほかには、どれほどの可能性があるのかも不明だ。

 ちなみに、昨年実施されたインターネット調査では。
 ゲノム編集された農産物を「食べたくない」と答えた人、43%。
 おなじく畜産物では、53.3%。
 「食べたい」と答えた人は9.3%であった、そうな。

 これだけは確かなこと…それは。
 少なくとも、いまはまだ、〈科学がヒトを見くびっている〉状態にある、ということだ。