どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北2018さんりく巡礼 / <報告記52・最終回>-帰宅後の無念な想い-「液体ミルク」は捨てられた!

-No.2131-
★2018年07月23日(火曜日)
★11.3.11フクシマから → 3057日
★ オリンピックTOKYOまで →  367日
★旧暦6月21日
(月齢20.7、月出22:36、月没10:08)


※きょう23日(旧暦6月21日)は、24節気の「大暑(暑さがもっとも厳しい頃)」、また、七十二候の「桐始結花(桐の実が生り始める頃)」。ことしの長梅雨も、予報では明日あたりから回復、今週中には〈梅雨明け〉宣言になるかも知れない…とのこと。待ち遠しい! わしゃジメジメより汗だくだくのほうが好きじゃぁ……


◆無念な〈災害支援〉の隙間風…

 かぞえて21回目になった、《11.3.11》被災地東北巡礼2018年夏、2週間の旅をおえ……

 このたびは、その最終盤に「北海道胆振東部地震」発生に旅先で遭遇、〈災害列島ニッポン〉の認識を新たにさせられる事態があった、わけだけれど。
 ともあれ、ぶじ帰宅したボクたちが、日常生活にもどるギア・チェンジにとりかかった頃。

 なんとも、やるせない想いをかみしめるコトがおきた。
 それは、このたびの北海道胆振東部地震被災地へ、支援品として送られた「乳児用液体ミルク」が、その善意の生かされることなく、もったいない〈廃棄〉されていた…という報道に接したことだった。

  ……………

 詳報を整理すると、こうなる。

 地震発生後、北海道からの要請をうけた東京都から、フィンランド製の「乳児用液体ミルク」1050本が送られた。
 この液体ミルクは、熊本地震(16年)の際、被災地で重宝されたのを機に支援品として注目を集めたものという。
 (だれだって、それはイイと想う…にちがいない、乳幼児を抱えた母親には福音であったろう…と)

 道では、これを厚真〔あつま〕、安平〔あびら〕、日高、平取〔ぴらとり〕、むかわ、の5町に配布。
 ところが、これが、ついには有効に生かされることなくおわり、実際に提供されたのは厚真町の乳児1人であった…というのダ。

 「どうしたらいいのか分からなかった…」という担当者の声を聞くと、ボウゼンとせざるをえない。
 ひどい事例になると、「キケン!飲むな!!」の貼り紙がされて放置されたという。
 似たような〈支援の気もちが届かない〉事例は、さきの西日本豪雨(18年7月)でもあった、とのこと。

 しかし、熊本地震のときには〈助かった〉という声があったことからもワカルとおり、これは、担当者個々人の資質および知識による違いということになる。
 そうした個人レベルによる差が出ないようにすることが、〈災害支援〉の鉄則だから、この問題はけっして小さくない。

 このたびの胆振東部地震では 
 まず、関係者間の連絡に齟齬〔そご〕があった。
 道から5町の保健所への通知には、「日本では使用例がなく、衛生管理がむずかしい」とされ。通知内容には、もっとひどい誤解要因(飲ませるのはヤメたほうがいい…というようなもの)まで含まれていたらしい。
 ポイント①周知不足ゆえの無知・無理解と責任回避があった。

 これにも、もう少し説明がいる。
 そもそも「乳児用液体ミルク」というのは、「粉ミルク」のように湯に溶かす手間がかからず、保存も効く(このたびフィンランド製の賞味期限は5ヶ月)。
 赤ちゃんによっては哺乳瓶も不要ということで、欧米では広く普及している、という。

 けれども日本では、これまで普及が遅れ、厚労省では18年8月になってようやく、国内での製造・販売を認めたばかり。つまり、この時点では、国産「液体ミルク」はまだなかった!
 (このことは、じつはボクも知らなかった。牛乳は瓶か紙パックとばっかり思っていたわけで、家には子育ての経験もなかったし…)

 ところで、その国産「液体ミルク」。
 当初、国内での製造・販売までには2~3年、とみられていたようだが。
 ことし(19年)3月には江崎グリコから「アイクレオ赤ちゃんミルク」(125ml紙パック、保存期間6ヶ月)が、つづいて4月には明治乳業からも「明治ほほえみ らくらくミルク」(240mlスチール缶入り、保存期間=1年)の全国販売が開始されている。

 しかし、ゲンジツは、上記したとおり。
 対応の最前線にいる人たちにさえ、基礎知識が欠けていた。

 これには、また別な一面。
 入用の人(母親)たちの意識、という問題もあるらしい。
 ポイント②「乳児用液体ミルク」は価格が高い(粉ミルクの2~3倍)。
 ポイント③「乳児用液体ミルク」は開けたら使いきり、飲みのこしは捨てる。(…のが面倒と言うが、それほどのこととも思えない、愛情と気くばりの範囲だろう…こんな場合にかぎってモッタイナイなんて言わないでほしいものだ)

 さらに、トータルとして、もっとも大きいのは。
 ポイント④知名度が低い。なんといってもコレが致命的…
 じつは、ふだん必要(実用)のないボクたち。それでも心がけてスーパーなどで尋ねてきたのだ、けれど、少なくともボクたちの行動範囲(町田市および周辺)では、「ございません」「置いておりません」ばっかり。
 
 ひょってして、これは高齢化地域のせい(子どもの姿が少ない)かも知れない…と思って、かみさんがネットで調べたら、取り扱いはまだ、ほとんどがネット通販の段階で。一部、ナンと家電量販店のヨドバシカメラにはある…という、その程度のことだった。

 やむをえず、ぼくは、グリコの紙パックをケース(ほかには選択肢がない)で、試しに注文。
 飲んでみたら、さすがに大人には「あますぎ」たけれども…口には、「おいちい!」。
 常温保存で〈備蓄〉できるレベルの品だから、家では好きなコーヒーに入れるクリーム替わりにして、気長につきあってみるつもりでいる。
 授乳の飲みのこしとはチガウ(直接、口にはつけない)から、冷蔵して2~3日くらいなら保存しても大丈夫だろう。

 そんな現状にあるので。
 ネットの関連記事などを、ざっと拾って見ると。
 成分(添加物)・賞味期限などに、なお改良の余地あり…の指摘がちらほらあったけれど、全体としてはむしろ、ポイント⑤粉ミルクよりもむしろ衛生的で信頼性も高い。ということだった。

 それより…驚いたのは。
 すでに、いまは国産品もあるというのに、「まだない」の古い記述のまま、放置されている関連記事があることの方が問題に思える。

 官民をあげて、このさい国民的な周知を徹底せよ。
 なによりもまず、どこでも買える、ふつうの商品にならないとイケナイ。

  ……………

 日本小児科学会では、15年5月から関係各省庁に対して、「災害時の液体ミルクと使い捨て哺乳瓶の確保」を要望してきている。というが、それも、どこまで周知されているのか……
 さらに、付け加えるならば、厚労省が災害時に関係自治体に通知する、母子への「支援ポイント」にも、液体ミルクに関する説明は、まだなかった。〈うっかりミス〉のたぐい、かと思われる。