どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.66~ 「包む」という文化とバナナの葉っぱ

-No.2102-
★2018年06月24日(月曜日)
★11.3.11フクシマから → 3028日
★ オリンピックTOKYOまで →  396日
★旧暦5月22日
(月齢20.7、月出23:38、月没10:26)


※先週の土曜日、6月22日は二十四節気の「夏至(もっとも昼長く、夜短い)」で、七十二候の「乃東枯(夏枯草が枯れる頃)」。「夏至」の方はまぁ…どっちが正面スタンドで、どっちがバックスタンドかは知らないけれども、対面に「冬至」を望む一年のちょうど半分、折り返し。これはワカル。が、「夏枯草(かごそう=ウツボグサ)」の方は、聞いたこともなければ見たこともなし…あいすまない、けれども、てんで見当もつきません。シソ科の薬草だそうですが…くわしいことが知れたら、また、ご報告しましょう。
※翌くる23日(日)は激烈な沖縄戦争が終結、多数の死者をだした「沖縄平和の日」。〈終戦の子〉のボクにとっては(毎年のことながら)、鬱陶しくも、理不尽な、2ヶ月ほどの夏が、またはじまる。









★プラごみ削減にバナナの葉★

 新聞の経済欄の片隅に、こんなタイトルの小記事が載った。
 改元さわぎの前の、4月初旬のことだった。

 ベトナムハノイ発。
 当地では、プラスチックごみを減らす対策に、一部スーパー(ベトナム「コープマート」ほか)で、ワケギやオクラなど野菜の包装に、バナナの皮をつかいはじめて、話題になっており。
 「きれいなバナナの葉に包まれているとカワイくて、購買意欲をそそられるわ」…と、消費者に好評。
 このうごきを政府も〈後押し〉している、という。

 -ちょっと、イイ話し-
 (日本でも、やっとスーパーなどのレジ袋に有料化のうごき。カナダでは、さらに一歩さきをいくプラスチック包装材廃止にむかっている…おりから)

  ……………
 
 ぼくも、青春時代の宝島(吐噶喇〔とから〕列島の最南端、奄美大島の手前)行で、島の青年団「パパイヤ会」(じつは、なかなかパパにはなれない…境遇を訴えている)と別れの酒宴のとき、月夜のサンゴの砂浜に、皿がわりに敷かれたのが島バナナ(実は短くて小さい)の葉。
 この上に、彼らが素潜りで獲ってきてくれた南の海の幸が豪快に盛られた〝天国の贅沢〟を、いまも想いだすたびに、つい涙ぐむほどだ。

 バナナの艶やかでおおらかな葉には、実と似かよった香りがある。
 アフリカ・アジア・南米などで皿の代わりにするほか、パプア・ニューギニアの葉で包んだ蒸し焼き料理「ムームー」など、調理にも利用されている。

  ……………

 実のほかの植物利用。
 ふと、振り返ってみれば、これまでにもアレやコレやあったし、いまだに健在でもある。

 たとえば、ぼくら子どもの頃までは。
 「おにぎり(にぎり飯)」を竹の皮に包むのが、ふつうのことであり、母が弁当に持たせてくれたのも、山の宿で用意してくれるも、竹皮包みだった。
 ほかにも「柿の葉寿司」があるし、「粽ちまき」はいまも笹の葉にくるまれている。

 ただ、いずれも〈ふだん使い〉ではなく、いまはもっぱら〈もてなし使い〉。
 そこで、考えてみると。
 「つつむ」とか「くるむ」とか(どちらも漢字で表現すると〝包む〟になる)、コレ見よがしではない、ぬくもりを感じさせる行為、というのが、〈絶え・滅び〉かけている。

 かつては、包み紙がそれぞれのデパートの<顔>であり、どんなものでも一枚でみごとに包みあげる、包装のスペシャリストがいたものだった。
 祝い酒の一升瓶であろうと、バスケット・ボールであろうと、折り目うつくしく包み上げて、仕上げはシ-ル一枚でみごとに留めて見せた。

 それがいまや、贈答の包装もアヤシイものになり、シール一枚留めもいまや見る影もない、セロテープのベタベタ貼りである。

  ……………

 「包む」…で、もうひとつ思い出すのは、芭蕉布のカラリ、サラッとした肌合いだ。
  薄くて、軽くて、張りがあって、やわらかな感触。
 高温多湿な日本の夏は、汗とどうつきあっていくか、でキマル…といってもいい。
 
 ただでさえ暑苦しいときに、汗臭いのはかなわない、サッパリいきたい。
 沖縄で、原料になるイトバショウの葉と、芭蕉布の製品を手にとったとき、その品がかつて琉球士族の正装用であったことを、コックリ頷かせてくれた。
 バナナの葉もそうだが、緑あざやかにもかかわらず少しも嫌味がなく、瑞々しくありながらジトジトしたところがない。

 あらためて見くらべるまでもない…バナナはバショウ科の植物。
 バショウ(芭蕉)は、英名「ジャパニーズ・バナナ」である。
 大きな葉は、幅50センチくらい、長さは1~1.5メートルもある。
 実もバナナ様のものが生〔な〕ることは生〔な〕る…が、食用にはあまり向かず(だからバナナには〝実芭蕉〟の名もある)、主に葉を鑑賞用にする。
 
 熱帯の植物と思われがちで、じじつ熱帯に多いが、耐寒性もあって、日本の場合、関東以南なら路地植えもできる。
 バナナも、日本での栽培(ただし高値の高級品ではあるが…)が定着してきている。

  ……………
 
 俳人松尾芭蕉
 江戸住まいの折の芭蕉庵(文京区関口)は、神田上水改修工事のときの水番屋あと。
 つまり、水環境に恵まれていたのであろう、庭に芭蕉がみごとな緑葉を広げていたらしい。
 それが、よほど気に入っての、俳号「芭蕉」であり、住まいの「芭蕉庵」であったにちがいない。

  ……………

 バナナの実の重要なことは、いうまでもなく、いまや「果実」というより「主要食品」のひとつ。
 なにしろ、生食用・料理用あわせた総生産量は、世界で年間1.5億トンにものぼる、という。

 葉は、前記、包装用・織布用のほか、屋根材にもなり、木も香りのいい用材になる。
 〝トロピカル〟ムードに流されることのない、広汎な有用性をもっと認識すべき植物である!
 しかも、馴染みもけっして薄くはないのダ……