どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.64~ 「めばちこ」になったアタシ

-No.2095-
★2018年06月17日(月曜日)
★11.3.11フクシマから → 3021日
★ オリンピックTOKYOまで →  403日
★旧暦5月15日、満月・十五夜・望月
(月齢13.7、月出18:53、月没04:10)


※きのう16日(旧暦5月14日)は、七十二候の「梅子黄(梅の実が黄ばんで熟す)」頃。なるほど、八百屋の店先には「梅の実」がお目見え…でした。





★ものほしげな顔するんじゃない!★

 目にナニか邪魔が入ったか、角膜をカスルかしたらしい。
 手指でまぶた〔・・・〕をこすり、帰宅してから目薬をさしておいた。
 ふだんなら、たいがい、これで治まる。

  ……………

 ぜんたいに、ぼくの身体の部品は、極くおおまか〔・・・・〕にできている(…のだと思う)。
 たとえば、食道と気管の分別口などもそれで、だから、よく咽〔むせ〕るし。死ぬときは、心臓でなければ、きっと誤嚥性肺炎にちがいない。

 目も、大きいというのではないが、いつも瞠っている感がある。
 でもまぁ、気に病むほどのことでもあるまい…と思っていたのだ…けれども。あるとき、知り合いのイラストレーターがぼくの似顔を描いてくれたら、みごと「オレは仁王か!?」。
 顔貌の真ん中に丸2つ…のオメメであった。

  ……………

 そのせいで、目にも細かいゴミのようなものが、よく飛びこむ。
 そのたびに、目を手でこする。
 黴菌が入る…道理で、眼病「麦粒腫(ものもらい)」を患うことになる。

 そのたびに、医者から「汚い手で擦っちゃいけない」と注意される。
 (…ふん…汚れた手と知ってりゃ、擦ったりなんぞするもんか…)

 少年期を脱して、手を汚すことも少なくなってくるとともに、「ものもらい」に罹ることもガクンと減った。
 が、それでも、うっかりすると「お懐かしや…」と再会のときは無くならず。
 さすがに、もう〝卒業〟かと忘れかけた頃になって、またヤッテしまった。

 「ほっといても治る作戦」は、眼のゴロゴロ治まる気配も見せずに、どうやら失敗。
 ……と、旧友たちと湘南の海と魚を満喫して帰った翌朝、思い知らされ。
 鏡をのぞくと、二重まぶたの間がプックリ腫れていた。

 このところ定期的に、初期白内障の進行予防の目薬をもらいに、眼科に通っている。
 担当医も「白内障の定期検診」かと思ったらしい…が、診断は「もらっちゃいましたね」。

 冒頭の写真が、(まことにお見ぐるしいかぎりでスマナイ)けれど…吾が輩、本人の右目患部のアップである。
 これは、目薬をさし、まぶたにも薬を塗ったあと、少しは症状がマシになった頃のものだが。
 「麦粒腫」とはよくいったもので、なるほど「麦の粒が横に貼りついた風情」。

 大阪のほうでは、これを「めばちこ」と呼ぶ。
 それを知ったとき、ぼくは思わず(いいね! それっ…)と唸ってしまった。
 瞬きのわずらわしさ、目をパチクリするときのひっかかり…まさしく、ピッタシそのまんま。 
 方言・地方名には、ときどき、こんなふうに「大あたりぃ~」なのがあるからオモシロイ。

  ……………

 されど、てんでオモシロくもない…のもあって。
 「ものもらい」の俗称がそれ。
 これ、どう考えたって「乞食」にまつわる臭いがするではないか。
 じっさい、このコトバの発語意識には「つまらないものを貰いやがって」という蔑〔さげす〕み気分がひそんでいる。
 
 ぼくが生まれた戦後すぐの世相に、乞食はよく見られた姿風体であり。
 ぼくは、その「お乞食さん」のなかに、「ものもらい」を患っている人を見かけてギョッとした覚えがある…たしかに、そんな体験もつよく影響しているとは思うのだ…けれども。
 地方名にも、「めこじき」「いぬのくそ」なんてのがあるくらいだ、が。

 ものの本によれば、じつはこれがチガウという。
 曰く「むかし、他人さまからものを恵んで貰うと、この病気が治るという迷信があった」ことに由来すると。
 うんむぅ……ではあるが、そこにはやっぱり蔑みの心根が透けて見えないか?

 ともあれ
 医者からは、伝染性のものではないから他人に迷惑をおよぼす心配はないと言われ、抗菌の点眼液と点眼剤、それにちょうど時期がきていた白内障の点眼液とを処方してもらって、帰ってきた。

 (いまは、なんといっても感染症がコワイわけで、麦粒腫は急性化膿性の炎症とはいえ、感染症ではないこと…が医者が患者に伝えたい最重要課題なのであった。なお、ちなみに、伝染性ではない…けれども、まったく感染のおそれがないわけではなく、獣医学の領域では老犬や馬に発症することがある、らしい)

 1週間くらいでよくなるでしょう、という、そのとおりの結果になった。
 その「めばちこ」の間じゅう、ぼくは眼の近辺の清潔をこころがけつつ、寝床に入ってからは「ちちんぷいぷい」を想いだして、ほろにがく失笑することがあった。
 
 「ちちんぷいぷい」は、お呪〔まじな〕いである。
 ぼくが「ものもらい」にかかると母は、樹脂製の櫛を畳に擦って熱をもたせたのを、「ものもらい」の患部にあてて言ったものだった「ちちんぷいぷい、わるいとこ、とんでけぇ」と……