どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.45~ ラッコが消える日

-No.2022-
★2018年04月05日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 2948日
★ オリンピックTOKYOまで →  476日
★旧暦3月1日、新月・朔月
(月齢0.1、月出05:34、月没17:54)


※きょうは、二十四節気の「清明(清く明かるい気が満ちる)」。そして、七十二候の「玄長至(燕が南からやってくる)」頃。ほんとに、いい季節になってきました。



★日本の<水族館>が寂しくなりそうだ★

 かつていちど、ラッコについてふれたことがあって。
 それは去年の春5月のこと、記事内容はざっと以下のようなものだった。

  …………

 この日本で見られる現在数は、アクアワールド大洗水族館(茨城県=1頭)など7施設にわずか10頭。
 あの、仰向けに浮いて貝などを美味しそうに食べる姿の愛らしいラッコが、である。

 (魚好きのボクは貝類もこよなく愛する。ラッコが水槽のガラス壁の向こうで、仰向けに浮いた腹の上で器用に殻を割り、そりゃウマそうに貝の身をひきはがして喰い、ヒモまでペロリと平らげるのを見て、ほとんど嫉妬しかけたことさえある)
 
 一時はパンダを凌ぐか(!?)とまで騒がれたこともあり、ピーク時には全国28施設に122頭もかぞえた人気者だった、が。

 繁殖がむずかしいことと、それに伴う高齢化とで、やがて間もなく「国内では絶滅か」と心配されている。
 ぼくは、1982年に初めて日本にやってきたのを伊豆三津シーパラダイス静岡県)に迎えて以来の、ラッコのオールド・ファンなのだ。

 さみしいかぎりである。

 野生の世界でも、ラッコは悲劇的な歴史をたどってきた。
 かつては、毛皮が目的の狩猟で絶滅寸前にまで追い詰められてきたし、いまはまた海洋汚染などで激減、絶滅危惧種指定の悲運に見舞われている動物だ。

  …………

 上記の記事にとりあげられた大洗水族館の1頭、メスの「カンナ」が15歳で死亡(18年11月)。
 死因は不明だが、ラッコの寿命15~20歳からすると老衰かも知れない、という。

 この「カンナ」、じつは日本生まれ(2003年10月神戸の須磨海浜水族園)である。
 その3年前、00年にはラッコは絶滅危惧種に指定されており、したがってアメリカやロシアからの輸入はストップ。

 すでに述べたとおり繁殖がむずかしいことから、それから国内水族館のラッコは激減。
 「カンナ」のひと月前には鳥羽水族館三重県)のオスが13歳で死亡しており、これでのこるは、全国6施設に8頭(日本動物園水族館協会)。
 関東のラッコは〝絶滅〟したことになる。

  …………

 ラッコはイタチの仲間。
 イタチ科のうち、水棲に進化したのがカワウソ類だが、その中から海洋に進出、陸に依存しないでも棲息可能なまでに本格的な適応を遂げた、唯一の現生種がラッコである。
 だから、ラッコは漢字で「海獺」と書く。

 ラッコの出現は、氷河期を迎えた北太平洋西部海域にコンブが出現したことと密接に関係している、といわれる。
 カリフォルニアのジャイアントケルプ(コンブの仲間)の森に棲むラッコは、海が荒れたとき、このケルプを身に巻き付けることで流されるのを防ぐことで知られる。
 なかなかの〝知恵者〟でもあるのダ。

 現在の生息域は、アメリカ合衆国オレゴン州沿岸部、アラスカ州南岸)、カナダ(ブリティッシュコロンビア州沿岸部)、ロシア東部。
 かつては日本の北海道、襟裳岬あたりにも見られたそうだが、いまでは極く稀に発見される…か、いや…もしかするとすでに絶滅しているかも知れない。

 北の冷たい海に潜って、貝やイカやウニなどを獲って食べるラッコは、その姿容〔すがたかたち〕に似合わぬかなりの大食漢で、体重の20%ほどにあたるエサを毎日食べる。

 またラッコは体毛密度が高いことでも知られ、科学的には1平方センチメートルあたり10万本以上の柔らかい下毛(綿毛)が密生、全身の体毛は8億本にものぼる、といわれる。

 ミンクが女性ファッション毛皮の最高級品なら、男の冬装束を頼もしくカッコよく見せるキメ手がラッコの帽子。トルコ帽型の帽体から尻尾の房が垂れる仕掛け。
 むかしは、たしか、西部劇スターのジョン・ウェインなんかも愛用していたと思う。
 (ボクも、かみさんに頼んで作ってもらったことがある…が、材料はウサギで、もちろん尻尾もついていなかった)
 
 ともあれ
 ラッコは、潜水する時には綿毛の間に空気の層ができることで、寒冷な海洋でも生息することができ。
 その良好な状態をたもつため、食事以外の時間の多くを、毛繕い(グルーミング)にあてる。したがって。そのために体も柔らかく、皮膚も柔軟にできている。
 その姿のカワユさ、原点はこの柔軟さと活発さにあるのダ。
 
 ラッコの繁殖がむずかしいのは、気まぐれな性格のせいだ、という指摘もあるけれど…さて?
 飼育係の話しでは、高齢化にくわえて、水族館での世代を重ねるうちに野生の本能が失われたのではないか…とのことで、こっちのほうがずっと頷ける。

 ちなみにラッコの交尾はなかなか激しくて、セックス中の態勢維持のため、オスがメスの鼻を噛むほどの性愛行動で知られるが、そんな行為には消極的になるばかりだった、と……