どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

氷雨・低温に泣いた2019東京マラソン /   ヤバイぜ……ニッポン・マラソン

-No.1994-
★2018年03月08日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 2920日
★ オリンピックTOKYOまで →  504日
★旧暦2月2日
(月齢1.8、月出07:03、月没19:04)





◆やっぱり日本のマラソンはキビシい

 3月3日「雛祭り」の東京マラソン2019は、ざんねんながら、当日の天候と同様のキビシい結果だった。
 ぼくは、ことしも沿道に出張ってレースを確認。その結果
 要因のひとつ、ふたつは、ハッキリ見えた気がした、それをお伝えしたいと思う。

◆天候が予報よりはるかに酷かった、国内選手に油断はなかったか!?

 当日3日朝。
 起きるとすでに、道は冷たい氷雨に濡れていた。
 これは(キビシいレースになりそう)な予感に、ぼく自身、いちどは出かけるのを躊躇〔ためら〕ったほどだった。
 (動物はみな、冷たい雨にうたれつづけることを好まない)
 
 前日の天気予報は「クモリのちアメ」、雨が降りだすのは、少なくともエリート・ランナー(東京マラソンには市民ランナーたちも参加する)のゴール後あたりになりそうな感じだった。

 外国の招待選手は別、として。
 (ニッポンの選手が外国の試合に行けば、トウゼン天候もふくめたすべての条件に注意をむけるはずだ)
 国内の招待選手や、ここ一番をねらっていた選手たちに、国内大会ということで、よもや油断はなかったか…ぼくが思ったのはそのことだった。

 ことし新年早々の箱根駅伝、往路でも、3連覇をねらっていた青学大がまさかの「低体温症」によるアクシデントに見舞われ、痛恨のブレーキに泣いた。
 あれと同じ事態がおこるかも知れない…危惧があった。

 「地震予知」も、そうだが。
 「天気予報」も、(ざんねんながら)生きものとして信じきれる、ほどのものではない。
 <予報>は、結局<予想>の域でしかない。

 自然のなかで競技する選手は、そのことを、あらためて<肝に銘じて>おいてほしい。





◆それでもボクは出かけた…35km地点の泉岳寺交差点へ

 しかし、ぼくも(まだ)アマかった。
 降りだしが早かったのだから、雲のうごきは早い、このぶんならレース中にはやむかも知れない…なんぞと思ったりしたのだから。

 ことしは、レース後半、港区高輪の折り返しに近く。
 34.2kmの「札ノ辻」交差点から1km弱、高輪寄りの泉岳寺交差点で選手を待ち構えることに。

 10時前に都営浅草線泉岳寺」駅に着いて、コース・ボランティアの男性とトイレで顔をあわせる。
「冷えますね」
「えぇ…たまりませんネ」
「気温は…どれくらいですか」
「スタート時点で5.7度だったそうです、選手たちがシンパイです」

 第一京浜国道のコース上では、女性ボランティアが寒さをこらえて、しきりに〝足踏みの暖〟をとっていた。
 まだ1時間ほど早い。
 泉岳寺の「義士の墓」に手を合わせ、冷たい雨にうたれる「主税〔ちから〕の梅」を観て。
 (あんときゃ雪…だったもんな)討ち入りの日の寒さを想う…それほどに冷えた。

 コースにもどって足場を決め、スマホの中継に目をやると、「大迫(傑)選手が(29km付近で)コースを外れました」との速報。
 (日本記録の更新もあるか…の)期待の星、あえなし。
 後で、彼は身体を震えさせていたことを知った。(やっぱり……)

 それでも
 レースは着々と進んで、車いす選手たちが行き。
 やがて、タイム掲示の車両(下掲写真、1段目左)につづいて男子選手たち。
 トップのビルハヌ・レゲセ(エチオピア=下掲写真、1段目右)が、アフリカ勢独特の力感あふれるリズミカルな走法を見せつけ。
 間隔をおいて、以下4位までがアフリカ勢。
 (悪天候にもかかわらず、いつものマラソン・レース風景だった)

 やっと5番目に、日本勢トップで中大4年、これが初マラソンの堀尾謙介くん。
 ことしの箱根駅伝2区で快走、注目された大型ランナーとはいえ、あくまでも新人の部類で。
 彼にはワルイが、ぼくには意外。
 おかげであやうくカメラの構えを崩しかけてしまった……(下掲写真、2段目右端)

 女子も、上位にはアフリカ勢が並んで、日本勢のトップは7位の一山麻緒(ワコール=下掲写真、3段目右端)。
 世界の壁は、まだまだ高く、大きかった。

【結果を整理しておくと…】
 〇男子マラソン
  1位、ビルハヌ・レゲセ(エチオピア、24歳)2時間4分48秒
   ※前半1時間2分2秒、雨・冷えとも増した後半1時間2分46秒のほぼイー
    ブンでまとめ。レース後の本人談は「条件が良ければ3分台で走れた」と。
  5位、堀尾謙介(中大、22歳)2時間10分21秒
   ※レゲセとのタイム差は、5分33秒。
 ☆この大会でのMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)出場権獲得者
  5位、堀尾謙介
  6位、今井正人トヨタ自動車九州)2時間10分30秒
  7位、藤川拓也(中国電力)2時間10分35秒
  8位、神野大地(セルソース)2時間11分05秒
   ※これまでのMGC出場権獲得者は計28名

 〇女子マラソン
  1位、ルティ・アガ(エチオピア、25歳)2時間20分40秒
   ※「自分が思っていたタイムは18分30秒」とは、彼女のレース後談。
  7位、一山麻緒(ワコール、21歳)2時間24分33秒
   ※MGC出場権獲得には惜しくも33秒およばず。
 ☆これまでのMGC出場権獲得者は計9名(男子にくらべて少なすぎる)













◆日本は力がたりない、まだ地力の差は大きい!

 レース後の報道には、いろいろな見方があった(これも、いつものことだが)。

 たとえば「ペースメーカーのスピードが早すぎた」との声あり。
 この大会のレース・コディネーターの指示は、「大迫選手の日本記録を超えられる」設定になっていた。

 それはイイのだが、この日の天候を見れば「設定タイム変更」があってもよかったのではないか、と。
 しかも、ペースメーカーのスピードはさらにその指示よりも早かった…あまりに早すぎたのではないか、と。

 しかし
 ペースメーカーも人、同じアスリート仲間だ、感情も思惑もある(のがふつうと思わなきゃ)。
 ペースメーカーへの対処は、個々人の選手にまかされてあるのダ(アマったれちゃいけない)。

 どのレースにもあること、言えること。
 選手それぞれの、、コンディション・気分・バイオリズムなどなどでの、成績の良しあし凸凹はいつもあるわけだ、けれども。
 たしかな傾向としての、国や地域ごとの特徴はやっぱり厳としてある。
 
 ことしの(オリンピック前年というだいじなときの)東京マラソンでも、それはクッキリきわだっていた。
 サイアク…といっていい天候条件のなかでも、しかし、世界のトップレベルにある(主にアフリカ勢の)選手たちはシッカリ走って、キチンとした結果を出しているのダ。
 
 日本陸連のマラソン強化戦略プロジェクトリーダー、瀬古利彦さんの言が、いま現在のニッポン・マラソンの状況をただしく伝えている。
「日本選手はまだまだ力がたりない。地力の差がある」
 つけくわえれば<キビシさがたりない>、<まだまだアマい>。

 ぼくも、これまでずっと、その見方できていた。
 しかし、だから「期待するな」というのは、そりゃ無理なはなしで。

 設楽悠太くんがに日本記録を久方ぶりに更新、つづいて大迫傑くんがこれをさらに更新、とつづくと、つい気が緩んで「メダルもありか」となったわけだ…が。
 (オマエもまだアマかったな)

 せめてもの救いは、若手の中大4年、堀尾くんが気を吐いてくれたことだ、けれども。
 彼にしたって、来年のオリンピックですぐに結果を期待するのは、コクだろう。

 新旧の箱根駅伝<山の神>今井正人くんと、神野大地くんがやっとMGC出場のキップをつかみとってくれたが、さて、その先まではどうか。

 すでにMGCキップを手にしている大迫傑くんと、佐藤悠基くん(日清食品グループ)とが、世界に通用するスピードに挑んだ姿勢は評価したいが、結果はご覧のとおりだった。

 女子については……いまは、コトバもない。

 あと、MGC出場資格をとれる国内大会は、どちらも明後日3月10日(日)
  〇男子「びわ湖毎日マラソン
  〇女子「名古屋ウィメンズマラソン
 この2大会だけ。

 そうして、いよいよ秋9月15日(日)には
  〇マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)レース
 このレースで、オリンピック・マラソン代表の2枠が決まる。

 泣いても笑っても……(あと半年)