どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.28~  ヒゲワシとミヤマオウム

-No.1964-
★2018年02月06日(水曜日)
★11.3.11フクシマから → 2890日
★ オリンピックTOKYOまで →  534日
★旧暦1月2日 → ☆繊月
(月齢1.6、月出07:28、月没18:23)


★〝怪鳥ロック〟のモデルだぜ★

 ごつごつとした岩肌が目立つピレネー山脈の空高く、悠々と大きな鳥が舞う。
 全長が1mを超え、翼を広げると3m近くにもなるというから、ハゲワシやイヌワシよりも大きい。

 こやつ、喉のあたりから下顎に、黒い、見ようによっては髭ののごとき羽毛を生やしている。
 ちょと強面ふうながら、見れば、頑丈そうな脚にナニか掴んでいる。
 (ぼくは、彼ら猛禽類の羽毛につつまれてガッシリとした脚を見ると、ナゼか昔の飛行機の、飛行中も格納されない車輪を想いだす)

 大きな鳥は、谷間から吹き上げてくる風に揺れながら下を…山の斜面を窺っているらしく、眼をキョロキョロとさせ…とっ、脚から掴んでいたものを放す。
 見れば、哺乳類かなにか動物の骨らしい。

 骨は山肌から露わになった岩に、(どうやら鳥の狙いどおりに)ぶちあったったようだ…が。
 そのままの変わりない状態で、斜面に転がる。

 大鳥は、骨を拾って、ふたたび空へ。
 そうして、こんどこそ、みごと骨の破砕に成功して丸呑み、骨髄の栄養を腹におさめた……

 この、アゴにヒゲをたくわえた怪鳥の名を、ヒゲワシ。
 大きな体力の保持に特化した鳥は、ふだんは動物の屍骸や腐肉を喰って生きる…が、ことにも栄養の高い骨髄を主食にする、唯一の生物である。

 小さい骨ならそのまま丸呑みに、手におえない大きな骨の場合には、前述のような落下衝撃法破砕術によって呑みやすい大きさにしてから、食べる。

 まさしく〝怪鳥ロック〟。
 胃にそなわった強力な胃酸で、骨もろとも消化することができる。
 「ブラ~ボ~ゥ!」と讃えたいところだ、けれども。

 この種には、ちゃんと弱点もあって。
 それは、子育てに非常な困難を伴うこと。
 産まれた仔はとても病気にかかりやすく、そのため無事に育つ雛はわずか30%程度なんだそうな……


★悪戯坊主どもオレが味方だぁ★

 そっちがユーラシア大陸の〝変わりダネ〟なら、こっちはニュージーランドの〝特ダネ〟。

 たぐい稀な知能と体力と学習能力をあわせ持って。
 ゴミ箱の蓋などもちろん簡単にとってしまうほか、ボルトナットも嘴で器用に外し、自転車くらいのタイヤなら噛みついてパンクさせることもできる。

 ニュージーランド南島固有種のミヤマオウムは、フクロウオウムの別名をもつカカポの仲間。
 オリーブグリーンの羽をもち、50cmくらいにもなるこの大きな鳥は、主に高山帯の森林や草原に棲息。
 その環境には少ない食糧を獲得するための適応力に優れ、個性として好奇心がつよいばかりでなく、協調性もあって集団でさまざまな(人間にとっての)いたずらを仕掛けてくる。

 いまどきの、変にコマッシャクレた餓鬼どもにくらべたら、じつに果敢にして果断。
 すぐれて並はずれた生命力をもち、ふだんは花の蜜や果実から、昆虫・鳥類の雛などなんでも食べる雑食性で、ときには穴居性の水鳥(オオミズナギドリなど)のヒナを引きずり出してまで食べる。

 かつてヨーロッパからの入植期には、放牧される羊を襲うところから狩猟対象にされ絶滅寸前になったこともあるそうだ、が。
 いまは理解ある人間のおかげで保護下にあり、しかし。

 近ごろはスキー場のロッジで残飯を漁ることを覚え、パンだろうと、バターやチーズの高カロリー食だろうとなんでもござれ、なかには飲酒に味をしめるヤツまでいる始末。
 スキー場に近い山岳地帯に営巣する番〔つがい〕さえ現れる事態になっている、という。

  ……………

 こうなると、ヒゲワシやミヤマオウムの行動も、果たして進化の末の産物か…どうか。
 もしやすると、あるいは、人類による自然破壊の果てのできごとか……