どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北2018さんりく巡礼/ <報告記12>-上山市-丹野こんにゃく

-No.1962-
★2018年02月04日(月曜日)
★11.3.11フクシマから → 2888日
★ オリンピックTOKYOまで →  536日
★旧暦12月30日 → ☆三十日月・晦日月(新月へ1日)、立春
(月齢29.4、月出06:14、月没16:33)












◆コンニャクで…どこまでイケルか!?

 《11.3.11》の被災地、福島県沿岸部、大熊町の旧家屋根裏から出た江戸時代の「蕎麦の実」。
 これをみごと発芽させ、栽培にまでむすびつけた「天保そば」を訪ねて、山形まで来た(1月29日記事)。

 その用向きをすませて、せっかくのチャンスだ、もうひとつ寄り道。
 南隣りの上山〔かみのやま〕市。
 ここにも上山城がある、けれども、お城がメアテではない。

 上山は、城下町で、宿場町で、温泉の町。ぼくも上山温泉には泊まったことがある。
 蔵王観光の西の玄関口にもあたって、越えて宮城県側には「こけし」の遠刈田温泉もある。
 が、このたびは温泉がメアテでもない。

 上山からさらに南東へ、七ヶ宿街道(羽州街道)が宮城県白石へと通じている。
 この街道の旧楢下宿に、訪ねてみたいお店があった。
 やっぱり<食い気>なのだった。

 いつか、なにかの<ご当地グルメ系>番組で、(コレは…)と目をつけておいた。
 目指したのは「丹野こんにゃく」。
 宿場町にふさわしく「こんにゃく番所」の店構えだった。

 店内いっぱいに売り場、その奥にコンニャク(尽くしの)懐石料理を味わえるレストランがある。
 品書きを見ると、「こんにゃく蕎麦」に「こんにゃくすし」、「こんにゃく粥」に「ごま」と「くるみ」の豆腐「こんにゃく」などなど。

 ぼくのもくろみは、もちろん、懐石の品々を味わってのちに土産品をもとめる算段だったが、あいにく、この日はレストランお休み。

 …といっても、売り場に並んだほとんど全商品が<試食>できるから、なんの不都合もない。
 「どうぞ」と、笑顔でふるまわれる田楽の串(これだけでもお腹がふくれそう)を片手に、摘まんでまわる。
 「見たて」づくり総菜品のかずかずから、お茶うけの菓子類、「焼き鳥ふう」もあれば「餅こん」もあり「こんにゃく蒸しパン」まであって…すさまじいばかりのアイディア・オンパレードだ。

 ぼくらは旅の途次だったから、アレコレとり混ぜて宅配してもらうことに。
 したがって品定めは、帰宅後に味わっての結果……

 まず
 「これはいい!」(やってくれました…)と唸った逸品。
 感動いちばんは「黒豆こんにゃく」。
 「見たて」のデキが半端じゃない、のだが、驚いたのは本物の黒豆と混ぜてあり、そのうちのドレがホンモノで、ドレが見たてニセモノのコンニャクか…まったく見分けがつかないこと。

 ぼくは、ジッと睨んで見据え、1粒1粒を噛んで味わって、なんとか見きわめようとしたが…ついにアキラメた。黒豆の剥けた皮までちゃんと混ざっており、どうやらそれはホンモノらしかったが……

 もう1品を選ぶとすれば、やはり本筋の「玉こんにゃく」だろう。
 家で醤油味に炊いてみたが、これが、味の染みこみよく、こよなく舌にここちよい絶品であった。

 いい品ばかりが揃うと、つい、いじわるな感想のひとつも言ってみたくなるという寸法。
 あえて、その製法工夫に注文をつければ、「こぶ巻さしみこんにゃく」。
 弾力のある噛みごたえはじつにいいデキなのだ、けれど、これ、巻きが解〔ほど〕けるほどに長くなるだけに、気をつけないと咀嚼力の弱い年寄りは喉に引っ掛けかねない。

  ……………

 とまれ、このように。
 「丹野こんやく」の「こんなのはどうか」精神はとどまるところを知らない。
 「コンニャクで、どこまで工夫できるか、お客さんの舌と勝負」を挑むかに思える。
 
 店のパンフレットに、この土地、楢下の「ひたむきな気風が究極のコンニャクを生んだ」とあった。
 そうかも知れない、「ねばりづよさ」をつよく印象づけるのだ。

 おしまに、ひとこと付け加えておきたい。
 恥ずかしながら、ぼくはこれまで、「コンニャク」というのが、こんなに扱いのむずかしい食品とは知らなかった。

 こんにゃく芋にしてからが、「見るからに丈夫そう」くらいに思っていたのだった、が。
 コンニャク芋は、これでなかなか栽培がむずかしい、という。デリケートな種芋には温度管理の苦労が絶えないし、少しでも傷みがあると植えても育たないそうな。

 マンナンというアルカリ性ゲル状食物繊維のかたまり、「こんにゃく」製品にしても、半端な作り方ではけっしていい品にならない。
 
 ピリピリするほど強烈なエグ味は、丹念な灰汁〔あく〕抜きが必要だし。
 コンニャク粉を捏〔こ〕ねるのにも熟練の技がいる。
 もちろん、水も良質でなけれればならない。
 しかも、調理にあたっては、味をなじませることが、むずかしい……

 おかげさまで、「見たて」という和食独特の調理法の、奥深さの一端に触れる一日になった。
 
 「丹野こんやく番所http://www.tannokonnyaku.co.jp/
 いちど寄ってみとくれ、味わってみとくれ!

山形県産 玉こんにゃく 630g 籠入たれ付

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