どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.27~  国蝶オオムラサキ

-No.1959-
★2018年02月01日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 2885日
★ オリンピックTOKYOまで →  539日
★旧暦12月27日、(月齢26.4、月出03:50、月没13:59)





★蛹のときからハンパない「日本の国蝶」なのに…★

 ボクにも、捕虫網をふりまわして蝶やトンボを追っかけた子ども時代があった……

 オオムラサキを標本にして先生からは褒められ、ガキども仲間からはおおいに羨ましがられた覚えもある、けれど、その時分は、この青紫に輝く美しい大型の蝶が「日本の国蝶」だなんてこと、つゆ知らなかった。

 ただ、ぼくの生まれた神奈川県が、オオムラサキ種の原産地ではあった……

 タテハチョウ科の、大きくて美麗な翅をもつのはオスだけで、だからガキどもの捕虫網も、もっぱらオスを狙ってふりまわされたわけだ、が(…というか、メスなんかてんで目に入らなかったっけ…)。

 「国蝶」というからには国の政府公認かというと、これがそうではない、「日本昆虫学会」が選んだにすぎない(失礼)。
 国蝶の選出にあたっては、ギフチョウやアゲハチョウも候補にあがっていた、そうな。

 国蝶がオオムラサキに決まったきっかけは、1956年ぼくがまだ小学生の頃に、75円切手の図柄に採用されて、おおいに点数を稼いだことが大きかったらしく。
 翌くる年に「国蝶」に決まっている。

 ただし、当時の印刷技術がまだ未熟だったものか。
 いや、きっと。ぼくがオオムラサキを網に捕らえたときの、あのドキドキ記憶があまりに鮮明にすぎたからだろう。
 ぼくはこの切手を、いまだにあまり評価できない。

 ところで……
 ボクが、生物としてのオオムラサキに刮目したのは、美しい蝶に羽化する前、〝蛹〟のときの生態だった。
 この〝蛹〟という時機ほど、生命の不思議というか、あるいは、ときには面妖なほどに、官能をゆさぶる存在は、絶えて、ほかにない。

 オオムラサキの〝蛹〟が驚嘆にあたいするのは、その、みごとな運動能力にある。
 もともと大型の蝶であるオオムラサキは、クヌギやナラの雑木林を好んで生息。樹液や花の蜜を吸うのだが。
 その餌場ではなんと、スズメバチみたいな猛者〔もさ〕な昆虫なんかを、あたりまえみたいに翅で蹴散らすようなこともあるほどに、それはそれは、勇ましい。

 そうして……
 鳥のように高い飛翔能力をもつオオムラサキなら、とうぜんといっていいだろう、その〝蛹〟の運動能力もまた、抜群にすばらしいものがある。

 なんと、大型で見栄えもするこの〝蛹〟が、たとえばバッタみたいな他の昆虫からちょっかいをだされたりしたとき…こんな邪魔者どもを、ブルッとばかりに体をふるわせ、振り落としてしまうのだ。

 〝体〟といっても〝蛹〟の状態だから、袋の中。
 そんな不自由な身でありながら……
 貴重な記録映像を見ると、袋の中で、明らかに、体全体に反動をつけ、ブルルンと腰を振るわせていたではないか!
 ただ、生唾ゴックリ、言葉もない。

  ……………

 小学校の理科の授業では、こういう映像をこそ、子どもたちに見せてあげるべきだ。
 千万言の説明より説得力をもって、自然のもつ偉大さをワカラセてくれる。

  ……………

 ぼくが子どもの頃には まだ それほど珍しくもなかった、そのオオムラサキが。
 いま、東京では、なんとレッドリスト入り。

 にもかかわらず
 「国蝶」ではあっても(政府がきめたわけじゃないから…ってことですかね)採集禁止とか、保護の対象にはなっていない…っての。

 どう思います?
 それって、オカシクないですかね?