どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北2018さんりく巡礼 / <報告記11>-山形市②-山形城址と「芋煮会」

-No.1958-
★2018年01月31日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2884日
★ オリンピックTOKYOまで →  540日
★旧暦12月26日有明の月(月齢25.4、月出02:55、月没13:15)
*今朝はやく、「有明の月」に叢雲の空がヨカッタ。ただし、この雲、なにやら雪の予感をふくんでいる。予報では、今夜あたりから、このところ絶えて久しかった「お湿り」…それも雪になるかも、とのこと。まぁ、シンと冷えないから、積もりはしないでしょうけどネ。新暦の1月晦日〔つごもり〕、旧暦では年の暮れ26日です。どっちがジッカンですか!?*

◆あこや会館

 われらが宿り、「あこや会館」の朝。
 窓から眺める広い草地の隅に画然と、スックを天空を突いて、おおらかに枝を広げている針葉樹の一列があった。
 ヒマラヤスギだろうか。

 その涼やかな枝ぶりのところどころに、ぽつぽつと、なにかふっくらとした萌黄緑のものが、まるで小鳥でもとまっているかのように見え。
 「トトロみたいね」かみさんが言う。が、それは動く気配がない。
 「形は実のようだ」と、これは、ぼく。
 しかし…たいがいの木の実のように、枝から下がってもいない。

 朝食のあとでフロントに尋ねたら、
「えぇ、あれがヒマラヤスギの実です、熟すると弾けてヒラヒラ風に舞います」
 教えられて、ぼくはやっと(あぁ…)と、遠い記憶をたぐり寄せる。

 そのミニ・ブーメランのごとき、翼状種子(フライング・シード)にはたしかに、どこか北国で出逢ったことがあった。
 知らないことは、どうにもならない……

 帰ってから調べたら、ヒマラヤスギの雌花の、樽型にふくらむ松毬〔まつかさ〕状球果は、大きなものになると長さ13cm、幅9cmにもなるそうな。

 それは、ヒンドゥー教の「聖なる樹」。
 賢者たちは好んでこの聖樹の森に住んだという、そのわけがようやく、のみこめた。 
 








◆山形城址公園

 見知らぬ土地は、まずその成り立ちを、なるべく高所から、大雑把にでも概観しておきたいと思う。
 次に、その町や村の性格、位置づけを知る。
 そのために、城下町なら城を見に行く。

 お城の好きな人は多い…というより、城の嫌いな人を探すことの方が、むつかしいくらいではないか。
 ぼくも城が好きで、なかでも石垣をこよなく愛する。

 「人は石垣、人は城」
 (武田信玄の名言は「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」だったけれども…)

 山形城も、いまは城址公園になっている城内に入ると、東北一の規模といわれるとおり、さすがに広い。
 全国でも5番目の大きさという。
 別名「霞城〔かじょう〕」あるいは「霞ヶ城」と呼ばれ、現在は城跡の地域に「霞城町」の名をのこしている。

 天守閣のないのが惜しまれるが、櫓と石垣だけでも充分に結構だ。
 二の丸跡の霞城公園、築城主 最上義光の騎馬像が遥かに都の方角を見据えているようでもあった。

 朝の城内を往き来する人の姿、少なからず、城のある町に住む人が羨ましく思えるのは、日常にこんな贅沢な散歩道がもてることだった。
 二の丸の東大手門を潜ると、良く保存された水濠のすぐ外際にJRの線路があり、折から仙山線と思しき電車が山形駅を目指して進入してきた。
 城の外濠と鉄道という図柄も、これがまたなかなかの風情である。







芋煮会

 山形城が立地するのは山形盆地南側。
 最上川支流、馬見ヶ崎川の扇状地、中央やや北寄りに位置して、ここは羽州街道と笹谷峠道の合流点。
 鎌倉時代までは最上郡の中心として栄えたところだ。

 後に流路を変更された馬見ヶ崎川だが、最上氏の城郭建設当時は、城の北側すぐのところを流れて、濠の水源とされ、また城の総構えの一部として役も担った……

 山形で一番、有名な郷土料理といえば「芋煮」で。
 秋一番のイベントといえば「日本一の芋煮会フェスティバル」だが。
 その饗宴が開かれるのも、この馬見ヶ崎川河川敷。

 ぼくたちが訪れてから半月ほどあとの9月16日に、その「芋煮会フェス」があった。
 ことしの饗宴でデビューしたのが「三代目鍋太郎」という、直径6.5mの日本一まちがいないだろう大鍋。
 この巨大鍋でつくられた「芋煮」は、1万2,695人に8時間で供され、ギネス記録にもなったそうな。
 材料、主役の里芋は3トン、牛肉は1.2トンが、クレーンの手(?)を借りながら、4時間ほどをかけて鍋に仕込まれた。

 こと食については、武士道的にストイックなところのあるボクは、このテの仰々しく派手な演出は好きではない…けれど。
 川風に吹かれながら煮炊き、ほろ酔って食する心地よさを、この上なく知る者でもあり。
 いちどは参加してみたい、気もしている。
 だって…なんたって里芋と鍋は相性がいいんだもの。

 北国の風土が吾が性にも合い、こよなく愛するボクは、山形の「芋煮」も二度、経験している…が。
 一度はごく少人数の会に参加させてもらったものだったし、もう一度は料理屋さんのお座敷。
 パーティーみたいに賑やかな「芋煮会」には、まだ恵まれていないのであった……