どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「築地」から「豊洲」へ/            巨大都市〝東京の台所〟お引っ越し

-No.1945-
★2019年01月18日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 2871日
★ オリンピックTOKYOまで →  553日
★旧暦12月13日、十三夜(月齢12.4、月出13:58、月没03:22)

















◆「ネズミ包囲網作戦」奏功するか…!?

 昨18年10月6日、83年の歴史に幕を閉じた「築地市場」。
 新しい「豊洲市場」への移転があらかた済んだ4日後の10日に、築地を訪ねた。

 新橋駅東口から、都バス「市01」系統に乗る。
 早朝5時16分の始発から、市場関係者や竹の「市場籠」片手に買い出しの人たちで活気づき、都バスのなかでもっとも短い路線としても知られていた。

「いやぁ、なんかね、ちょっと寂しいようだネ」
 ラッシュ時をすぎて、すっかり席の空いたバスの運転手が笑う。
 このバスの系統も、まもなく、築地を経由して豊洲まで運行距離が伸びることになっている。

 バスは、銀座8丁目から浜離宮庭園前を通り、新大橋通に入るとすぐに「青果門前」。
 ぼくも以前はよく出かけたところ、だから地理は頭に入っていた…けれども、あらためて、その〝近さ〟に驚かされる。

 「築地」ブランド力の最たるものは、この「アシのよさ(交通至便)」にあった。
 銀座の高級料亭や、鮨屋の親方衆が自転車で通えた。

 築地市場は、ここ「青果門前」から「中央市場前」を経て「市場橋」までの東側一帯、銀座4丁目からきた晴海通りが勝鬨橋を渡るところまで、の範囲。

 見上げる空が高い。
 市場の心臓部はすべて〝平屋〟の造りで、このたびの移転騒ぎで一躍注目の的になった小型運搬車「ターレ」の動きもキビキビ、「荷捌き勝手がいい」のが2つめの「築地」ブランド力だった。

 都心部の、通行車両の多さはあいかわらずだったけれども、市場がなくなった喪失感は想像以上におおきかった。
 「ぽっかり穴が開いたようだ」とは、まさにこのコトか……

 閉め切られ、鉄格子の向こうに覗き見る市場の建屋は、こうしてあらためて見ると、かなり傷みがひどい。
 ぼくが敢えて言う「猥雑さが魅力」(これが築地ブランド力の3番目)の、市場の活気が遠のいてしまって、とりのこされた建屋の情景は、ひたすら貧相に〝うらぶれ〟て見えた。

 市場の外郭を勝鬨橋まで歩いて見る。
 じつは、築地市場の閉場移転で浮上した大問題が、もうひとつ別にあった。
 それは、「ネズミを逃すな!」大作戦。

 相手は義賊「ねずみ小僧」ではない。
 魚類をことのほか好むドブネズミと、おもに青果類を食害するクマネズミ。

 築地にどれほどの数がいたのかは不明(とても数えきれない…のが真相だろう)だそうだが、5月と8月に都が行った一斉駆除では計1,400匹以上を捕獲したそうだから。これを生息数の10%程度と見るのが妥当なところかと思える。

 都では一斉駆除のほかにも、閉場によってネズミが外へ逃げ出さないように、市場外郭を仕切る金網や鉄格子には内側からプラスチック製の波板を高さ1mほどに張り巡らし、殺鼠剤や捕獲用粘着シート4万枚も用意したという…が。

 歩いて見ると、人車の出入り口は閉め切りようがないし、あちこちに<目こぼし>というか、閉め切りようのない〝穴場〟が存在した。
 専門家も「根絶は不可能」との見通しだし、ぼくも(そりゃ無理でしょうョ)と思う。

 いったん逃げ出したら、しぶとく餌場を探しながら2~3kmは移動するだろう…と見ているようだが、それでもきっとアマい。
 ドブネズミは泳ぎも達者だから、浜離宮との間の築地川くらいは渡ってしまいそうだし。
 それよりなにより、相手は人類の文明発展にあわせて生き延び、船倉に潜りこんでまで海を越え、世界中に勢力を広げたしたたか者ではないか。

 きっと、新市場「豊洲」にもすでに先遣隊は侵入しており。
 築地旧市場の周辺にも、のこった「築地場外市場」をはじめ〝㊜物件〟多数、すでに着々と、シッカリ縄張りを広げているにチガイない。

 ここは「根絶」などと、人類みずからの生息も危うくするような危険ごとや無理算段を考えるのではなしに、息のながい「清掃・清潔の道」あるのみ、ではないか。

 ……………

 市場は閉じても、「築地場外」の賑わいはあいかわらず。
 外国からの観光客もまじえて、前より若者の姿が目だつようになった一帯には、「猥雑の色」を薄めた空気が漂い流れていた。

 勝鬨橋の風に吹かれて、眺める隅田川下流方面には、環状2号線の築地大橋。
 聖路加タワーや佃・月島、湾岸エリアの高層ビル群。

 こうして時代は動いていく、実感じわり……

 (なお、その後の豊洲新市場のアレコレ模様などは、物見高い人気、混雑の波いまだ引かず、ざんねんがら訪れることができない…正直なところ行ってみる気になれないまま…いましばらくお待ちをねがっておきます)













築地の記憶 人より魚がエライまち

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