どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.12~  カキノキ[其の弐]

-No.1888-
★2018年11月22日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2814日
★ オリンピックTOKYOまで →  610日



渋の抜けた「渋柿」の代表品種、刀根早生柿(奈良県天理市産)


★柿…さまざまな…柿★

 この噺。
 [其の壱]は、いわばボクの「想いでの柿」だった。
 この項では、柿(カキノキという植物)のもつ「本質」を愛でておきたい。
 
 前回、柿は<渋柿>が<本家>で、<甘柿>は<分家>とお伝えした。
 そうしていま、<渋柿>産地は<寒冷地>、<甘柿>の産地は<温暖地>になっている。

 いや
 その前に、そもそも「柿」の素性は? どこから来たのか?
 学名にも「Kaki」が入っているところをみると原産は日本か…というと、さにあらず、東アジアの固有種で、ニッポンには大陸から栽培種として渡来した、という。
 もちろんかなり「古い」ことにはチガイない。

 なるほど柿は大陸的だな…と思わせる、まず一番が渋柿が原型ということ。
 「渋柿」といっても腐って落果するまで「渋い」ままではない、実が熟しても固いうちは「渋がのこる」。
 つまり、いずれ甘くはなるが、なかなかの頑固者である。
 まことに大陸的。

 第二に、品種が多い(現在1000種を超えるという)。
 種の展開、改良しやすさも含めて、繁殖力旺盛と見える。
 ただし、ひとすじ縄ではいかない気むずかしさもあって、たとえば甘柿同士を交配しても渋柿になる、こともあるそうな。

 「禅寺丸」という、なにやら武家の幼名めいた品種がある。
 発祥の川崎市麻生区王禅寺は、ぼくの住む町田市からも近く、そこに住む人の庭でとれた実をいただいたことがあった。
 渋柿から突然変異で生まれた、日本で最初の甘柿品種といわれるが。たしかに味わい古風なものがあった。

 甘柿にも二派あって、熟せばカンペキに甘くなる<完全甘柿>と、成熟しても渋みののこる<不完全甘柿>とがあり、<完全甘柿派>には「富有」柿や「次郎」柿、<不完全甘柿派>には前記「禅寺丸」や「筆柿」がある。

 なお追記しておくと、「干し柿」にして甘いのが「あんぽ柿(福島県)」・「市田柿(長野県)」・「枯露柿(山梨県)」など。

 このへんの〝素直〟でない(〝個性的〟の意、くれぐれも誤解のないように願いたい)ところも、大陸的といっていい。

 ……………

 ところで
 これは、まことにニッポンらしい、風物詩というか風景がある。

 日本一の柿産地(市町村)で、「富有」柿で知られる五條市
 その生産農家は、「富有」柿の畑の真ん中に、まったく別種のカキノキを1株植えている。

 これは、柿の実を甘くするためには他品種の花粉による必要がある(自家受粉では充分に甘くならない)からで。柿の場合も実りをよくするための摘果はかかせないが、授粉用のカキノキだけは摘果をしない。
 それは、すべて受粉のため。
 たくさんの柿の受粉に働いてもらうため、農家は蜜蜂の手を借りている。

 近ごろはまた、ちょと、ざんねんな話もあって。
 それは、過疎化の進む農村で収穫されずにのこる柿の実がふえ、それを食べにやってくる野生動物、サルやシカやクマの被害に悩まされているのだ、そうな。

 (う~む)