どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.6~ ハチビキとコショウダイの刺身

-No.1874-
★2018年11月08日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2800日
★ オリンピックTOKYOまで →  624日










★生(活け)の味を知ることがセンケツです!★

 ぼくの<刺身愛>については、いまさら語るまでもない。
 お魚の味わい、魚種によってさまざま、調理法による引き立て方もさまざま…なのは、いうまでもない。
 とくに最近は、「刺身にまさる干物」の味わい深さが盛んにいわれる、けれど。

 ここでの主題は別にあるから、詳しくはまたの機会にゆずる、として。
 これだけは敢えて言っておきたい。
「魚の滋味、奥ゆきを知りたかったら、なによりもまず、生(活け)の身肉の底力を知ること」 

★皮も身肉も真っ赤なハチビキ★

 ハチビキという魚がいる。スズキの仲間だ。
 海底のあたりに遊泳する底生魚だそうで、けれども図鑑で見ると、細長い紡錘形の魚体はなるほどスズキさんに似て、尾鰭の発達ぶりから見ても泳ぎの得意な、筋肉質の魚にちがいなく思われた。

 そうなのだ! 魚のマコトの味わいは、その<姿・形>を知ってこそなのだ、けれども。
 ざんねんながら、ボクはまだこの「ハチビキ」、丸のまま<尾頭つき>の魚体を見ていない、つまり「さく」の状態で魚屋から買ってくる。
 でも、二度食べて、二度とも満足だった。

 特徴的なのは全身が赤色につつまれ、背は黒みがかった濃い赤、尾は鮮やかな赤で、愛嬌のある受け口をしている。
 どちらかというと暖海性の大型魚とか。
 店では「アカサバ(赤鯖)」の名で売っていて、値は高くなかった。
 
 外見だけじゃない。
 身肉も血のように濃い赤(血合いは紫色をおびる)で、「ちびき」の名は「血引き」からきているらしい。

 きっと、釣りをする人ならご存知の魚、けれども一般の人にはほとんど知られていない。
 市場をとおすほどの漁獲量はないからだろう。

 むかしの本『和漢三才図会』には、「味は美くない」「血の色を悪んで食べる人は少ない」とあるそうだが…なんの、いまどきボクらの舌には「なかなかの美味」。

 クロマグロのような<血の味わい>はなくて、色に似あわないさっぱり味をして、歯ごたえもよい。
 魚くささがないうえに、鮮度落ちも少ないようだった。

 ソテー(バター焼き)にしても旨いそうだし、沼津(静岡県)では干物を売っているそうだが、ぼくは二度とも鮮度のよいところを刺身でいただいた。

 「口福」だった。
 おいしいよ! 見かけたら食べてみて!!

★秋空の気もち晴れ晴れ歯ごたえコショウダイ

 「ハチビキ(赤鯖)」を食したのは、春さきであった。
 (冬から夏にかけてが旬…の魚といわれている)

 さて、秋になってぱったり出逢ったのが、ボクにとってはこれも初もの(どこぞの水族館で見たことはあったかな…程度)の「コショウダイ」。
 やっぱり、釣り人はご存知だけど派の魚らしく、魚屋の店頭で馴染めるものではない。

 それでも「ハチビキ」よりは流通するものと見え、「知っていたら通人級」とネットの『市場魚類図鑑』には紹介されていた。
 ちなみに「ハチビキ」の方は、ワン・ランク上の「達人級」であった。

 魚屋店頭の表示を見たときは 一瞬 手が引っ込みかかった。
 「コショウくさいのは…いかがなものか?」と思ったからだ。
 <食べ幸人>たちのウケを考えても、けだし命名(名づけ)は重要である。

 さて、「コショウダイ」という海水魚は、マットな銀の体表の、背鰭あたりから尾鰭にかけて黒胡椒を散らしたような斑点がある…のが特徴と知れた。スズキ目イサキ科。
 平たい<鯛型>からしても磯魚の仲間で、60cmくらいに成長するらしい。

 身肉は半透明に近い白身だし、血合いのきれいな赤の色つやもいい。
 刺身にひいて食べてみると、秋晴れの空を想わせるシャッキリ歯ごたえのよさに、微かに磯の香りがした。
 美味い! これもまた「口福」!!

 旬は春から夏とされる、けれども、魚屋は「産卵後すぐを除けばいつでもいい、味がおちることはない」と断言する。鮮度落ちも少ないようだ。

 思いのほか値段も安かったから、このさき知られてくれば人気がでてきそうな気がする。
 鮨ににぎって、レモン汁をたらしても冴えそうな……