どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北2018福島・巡礼/ <報告記05>-いわき市⑤-浪江町から避難した窯元…大堀相馬焼「陶吉郎窯」

-No.1787-
★2018年08月13日(月曜日)
★11.3.11フクシマから → 2713日
★ オリンピックTOKYOまで →  711日


*鋤簾〔じょれん〕という道具があります。写真は、園芸用に売られている「すくいスコップ」。プラスチック製で丸味をおびていますが、「じょれん」というのはコレを、鉄製のゴチゴチに角ばった形にして、短めの柄をつけたもの。底には小穴が開いていて水分を除去できるようになっています。このカタチから想像できるように、「じょれん」は主に貝類を掬い取る漁具、あるいは水路や溝などに溜まった泥・砂を掻き出す雑具。店では「清掃用具」の名で売られている、この道具が、このたび西日本豪雨災害の泥土除去にスバラシイ威力を発揮、復旧ボランティアたちの頼もしい味方になってくれました。こんな道具づかい、東日本大震災津波被害の現場では、あまり見ることがなかった。床下や水路の泥土を除去するときには、もっぱらクワやシャベルが戦力で、その長い柄に苦労しながら作業をしたものです。つまり、この知恵、災害復旧現場で役立つ道具の賢い進歩。こうして道具の面からも、災害ボランティアのノーハウはようやく本物になっていくのでしょう……*








◆祖父と父の古い湯呑の記憶

 分厚い陶の、ずしりと重い、湯呑だった。
 この湯呑を前に、当時「国鉄」の鉄道員だったおじいちゃんが胡坐をかいて坐ると、それだけで、座卓に風格が宿った。
 その湯呑には、勇ましい駒(馬)が後脚を蹴りあげ、尾が宙に跳ねており、青緑に見える陶器の肌には無数のひびが入っていた……

 これが「相馬焼」。相馬中村藩ゆかりの窯で、国の伝統的工芸品
 「走り駒」の図柄は古来の特徴で、もちろん伝統行事〝野馬追〟に由来。馬は左向きに描かれ、「右に出るものがない」縁起物。
 「青ひび」というのも相馬焼ならでは、不定形の<ひび>が無数に入る。
 相馬焼の湯呑が愛好されたのは「湯が冷めにくかった」からで、これも特徴のひとつの「二重焼」という技法による。

 祖父の湯呑の存在感、脳裡に刻みこんで育ったぼくは、長じて学生の頃、旅さきから「跳ね駒」の相馬焼、父への土産に湯呑を買って帰ったが、鮨屋の湯呑みたいにデカかった亡き祖父のにくらべると、ひとまわり小ぶりであった。

 ……………

 そうして《11.3.11》、東日本大震災福島第一原発爆発事故。
 それから3年後の2014年春に許可をえて、ぼくは初めて浪江町の帰還困難区域に入り、「相馬焼の里」大堀地区も訪ねている。
 外から見るかぎり、建物にはほとんど災害の痕らしいものもなく、ただ、陽だまりのなかにシンと閑まりかえった集落が、ゾクッと背筋の寒くなる不気味さだった。

 爆発した原発から10kmの浪江町大堀。
 「相馬焼の里」はいまも(あれから、ずっと変わることなく)、「帰還困難区域」内のままである。

◆相馬焼はどうなったか…

 大堀の「相馬焼」窯元は《11.3.11》当時25件。
 避難を余儀なくされた陶工たちは、福島県内外の工房に散って移り、うち10軒ほどの工房が制作を再開している。

 そのうちの1軒。
 近藤学さん・賢さん父子の「陶吉郎窯」が、ふるさと浪江町を懐かしむように、いわき市の北端、四倉〔よつくら〕町に新しい窯場を開いた。
 昨17年まで仮住まいで制作をつづけていたところ、この春4月にようやく新工房を立ち上げたのである。

 旧いわき近代美術館の建物を改装した、ギャラリー付きの新工房には、浪江町大堀の旧窯場にもあった「登り窯」を復活させた。
「まだ火を入れたのは1度だけ」
 賢さんは笑うが、「登り窯」の復活した工房は頼もしい。陶芸教室の開催を愉しみにしているファンも少なくないらいし。     
 
 〝浮き草〟のような〝伝統産業〟というものはない…だろう。
 ほんとうは浪江に、大堀に、仲間とともに帰還したいのだ、が。それは、まだまだ無理。
 父 学さんは、大堀の窯もやがて復活させて、四倉の窯と並立する「夢の将来」を息 賢さんに託す……
 大堀相馬焼陶吉郎窯 | 近藤学 近藤賢 – Manabu Kondo & Takashi Kondo OfficialWebsite

◆「完全燃焼 2020年東京オリンピックの聖火をバイオメタンで燃やそう!プロジェクト」応援

 呼びかけ人のボクとしては、このたび、左写真のような広報キットを用意しての行脚です…が。
 さて
 小学校計74・中学校計43という多数をかかえる ここ いわき市では、個別のアタックを断念。
 いわき市教育委員会・学校教育課に対応をお願いしてきました。