どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北2018福島・巡礼/ <報告記03>-いわき市③-最新工法の復興住宅

-No.1783-
★2018年08月09日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2709日
★ オリンピックTOKYOまで →  715日


*お騒がせな〝逆コース〟台風のあとに、話題を夜空にむけさせた「火星」大接近。太陽をめぐる惑星間の軌道周期によることですから、およそ2年2ヶ月に1度は<接近>があるわけだ。けれども、このたびの<大接近>地球からの距離は…なんと5759万km、6000万kmを切るのは15年ぶりとのこと。ボクも見ました、レッド・プラネットらしい明らかに比類なく大きな星の姿を! 夜9時過ぎには月に近い東の空に…翌未明2時半頃にはずっと西の空に移っていました。手もちのカメラを目いっぱいの望遠にして、5759万km先の宇宙空間に〝揺らいで〟とらえられた火星が…右側の写真デス。*











◆国産杉の大型・新パネル建材だぜ!

 
 なんでも、CLT(クロス・ラミネーテッド・ティンバー=直交集成材)工法とか、いうんだそうな。

 いわき市のいまを見る、3番目の訪問先。
 常磐線湯本駅からもほど遠からぬ、常磐下湯地区にそれはあった。

 3階建てのマンション建築は「木造ビル」になるとのことだが、外観は鉄筋コンクリートと半々の折衷建物に見える。
 しかし…これは…文句なしにイイ!
 ぼくの好きな<かっとび>に とびぬけている。

 《11.3.11》東日本大震災のような〝世紀の大災害〟のあと、その復興には、どうしても「あっ」と意表を突くような驚きがほしいもので、それがなにより元気の素だ。
 たとえば陸前高田、市営球場のグラウンドに建った斬新デザインのプレハブ集合仮設のように……

 この春に完成したばかりの復興公営住宅、磐崎団地の建築にも思わず知らず目を丸くさせられてしまう、オドロキがあった。

◆国産材を活かすために…

 集成材(合板も含む)の目的は、無垢材を補う。
 それぞれ単体では役に立たない木片(端材)を集め接着・集成したのが「集成材」。<集成>する材の向きは強度のあるタテ方向が基本。この<単板>の向きを90度ちがえて貼り合わせるのが<直交集成>で強度が倍加する。
 集成材は<サンドイッチ構造>にして強度を確保するから、3枚・5枚などの奇数枚組が基本である。

 1990年代にヨーロッパで開発されたものが、日本でも2016年の建築基準法改正に規定され、活用が促進されるようになったものだ。
 強度が高く、中高層ビルにも対応。ヨーロッパではすでに10階建てのビルも建設されている、という。

 ……………

 ぼく自身は、ピュア(純)を愛する者で、長所も欠点もひっくるめて「無垢材」に惚れこんでいる。
 だから、できるかぎり「合板」とか「集成材」は使わない作法をこころがけてもきた。

 けれども、いまは考えを改めている。
 なぜなら、日本は「木の国」ではあっても「林業には不利な国」。
 狭小な島国、急峻な山地が舞台では、育成にも伐採にも多大な労力を要するから価格も高くならざるをえず、これでは海外の平坦な大地で大量生産される木材には敵わない。

 猿ましらのごとく…という。俊敏な身のこなし。
 山仕事には<山屋(登山者)>と同様の身体能力が要る。
 <目利き>などベテランの智慧に負うところも多いが、やっぱり若い力がなけりゃ成り立たない。

 高齢社会になって、枝打ち・下草刈りなどの手間がかけられなくなれば、山も荒れる。
 それが延〔ひ〕いては、豪雨禍 土砂崩れの一因にもなっていることを思えば、是非もない。
 1本では価値にならない木、間伐材でも<集成材>にはなる。
 接着剤に含まれる化学物質さえなんとかできれば、<集成材>が日本の森林の救いになるかも知れないのダ。 
 外観に趣きを添えている通し壁を見たら、なるほど「厚さ3センチ、3層サンドイッチ」の構造材に信頼感あふれていた。
 ほかにも住戸の壁やベランダの軒天、エレベーターホールや駐輪場などにも多用されている集成材が、木の温もりを辺りに漂よわせている。

 「冷たい感じがないし、前の家に居るようだよ」
 被災者の一人が言っていた。
 木の家は、木肌の効用で冷暖房代が少なくてすむことも、これはボクがわが家で体験して知っている。

 大型パネル建材工法は、構造材を工場でカット、現場では組み立てるだけなので、工期も半分くらいに短縮できる。課題は、素材が高くつくコストの削減と、地震国ならではの高層建築術。
 ここ磐崎団地の3階建て2棟(57戸)は、5ヶ月ほどで完成したという。
 (ちなみに、このCLT工法はオリンピック選手村のビレッジプラザにも採用されることになっている)

 ひさしぶりに、明るく心やすらぐ空気を吸わせてもらった……

 ふと気がつくと、隣り合う敷地に、いかにも古いタイプの長屋住宅が望まれ、時代〔とき〕の流れを吹く風にまかせていた。