どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

東京都「水の科学館」と「虹の下水道館」を訪ねる

-No.1632-
★2018年03月11日日曜日
★11.3.11フクシマから → 2558日
★ オリンピックTOKYOまで →  866日

《11・3.11》から7年になりました。
<復興>は、どこまでいったでしょう。
フクシマでは、<避難指示解除>から<帰還>への流れが、無理につくられようとしています。
「ぜんぜん、それどころじゃない」のに、「はやく終わったことにしたい」スジの貌がずっと透けている。
宮城や岩手の子らのなかにもまだ、いまも年が明けるのがコワイ子がいます。
カレンダーの「3月11日」は「無かったことにしようね」とつぶやいて塗り潰す子もいます。
このことだけは、どうか、忘れないでほしい。











◆水ぬるむ季節にはまだチと早いが

 ぶらり…出かけた。
 政治・経済関係の機関は都心に集め、生活関連の施設はなぜか下町に集まる。
 (似あってもいる感じがするのは、いいことなのか、どうか…)

 「ゆりかもめ」で行くベイエリア、「国際展示場正門」駅に下りる。
 都心にビル風なら、ベイエリアには海風。
 頬を撫でるより、弄〔なぶ〕るように吹く。

 お台場の方面へと歩く、と。
 ベイエリアには、近未来指向のホテルやウェディングパレスがかず多く見られるなど、ビルディングデザインで業態をヨムことも難しくなってきたことを実感する。

 有明西運河に架かる夢の大橋、手前に武蔵野大の有明キャンパス。
 そのすぐ向かいに「水の科学館」はあった。

 いうまでもない、ここは「首都東京の水事情、水と水道のことを知って理解してもらう」ための施設。

 館内に入ると、1階が遊びを通して水に親しむ「アクア・パーク」。
 校外学習の小学生たちがはしゃぎまわっており。
 2階は、水の不思議「おいしい水のひみつ」や、くらしの中の水「まちとくらしを支える水」をテーマに、科学的な展示解説のフロア。
 3階には、アクア・トリップ「水のたびシアター」、アクア・フォレスト「森を探検! 水のふるさと」。

 市水道局の案内パンフレットには…
  〇地球にある水の総量はおよそ14億立方キロメートル…だけれど
  〇その約97.5%は海の水(潮水)で
  〇陸の水は2.5%、しかもそのほとんどが南極や北極の氷
  〇飲料や食料生産などに利用できる河川・湖沼などの水は、わずか0.01%
   (地下水は約0.76%)
 といわれる「限りある貴重な資源」を訴えている。

 そうだ、たしかに、そんなふうに教わった覚えがある。復習だ。
 しかし、現実の生活場面では、そんな〝貴重〟感は正直、希薄。
 いつでも蛇口をひねれば水が出るし、トイレだって水洗があたりまえ。
 <断水>なんて事態は<非常時>に限られ、ふだん突然の断水騒ぎなど、ぼくら戦後すぐ世代ですら、すでに遠い記憶の世界である。

 ……………

 いちど、世界に目を転じると。
 なるほど現在は、181の国や地域で基本的な飲料水サービスの普及率75%を超えてはいるものの、一方で、とりのこされたままの人口8億5千万人ちかく、いまだに川や湖から汲んだ水を飲んでいる人が1億5千万人を超え、その58%がアフリカ大陸サハラ以南に住み、約28億人が水不足の地域に暮らす、という現実がある(2015年)。

 そんな世界のなかで見た日本は。
 温帯中緯度に位置して<四季>に恵まれ、潤いゆたかに感じて暮らしてはいるものの、「他所の水資源に依存する国」とも指摘されている。
 それは「仮想水(バーチャルウォーター)」と呼ばれる指標で、海外から輸入する食料(自給率40%程度)や工業製品などを、国内で生産したと仮定したときに必要となる水の量のこと(たとえば米1合に水555グラムというように計算する)。
 この指標によると、日本の仮想水量は約800億立法メートルで、国内の年間水使用量とほぼ同程度になる、といわえれる。

 さらには近年。
 地球温暖化による影響で、気候変動は激化(不安定化)の傾向にある。
 つまり水も、豪雨になったり旱魃になったり、災害にむすびつきやすい。
 それでなくても、国土狭小な日本の河川は急流が多いため、水を効率よく利用できてはいない。
 水の安全保障だって、けっして万全とは言えない。

 …………… 

 つまるところ。

 「水は貴重」アタマではわかっちゃいるけど、ぜんぜん我われ身に沁みていない。
  〇都が水道水を届けている人の数…1,304万人(平成26年秋現在)
  〇1日に届けている平均配水量…416.7万立方メートル
  〇水道管路の長さ…27,516km
 なんて言われても、まるでピンとこない。
 (なんとか、もう少し、身に沁みやすい数字の示し方をしてもらえないものか)

 館外に出ると、そこは江東区有明1丁目(有明西運河の向こうは港区)。
 道路に面して、水道局「災害時応急給水栓」の存在が示されている。
 (水の科学館地下は有明給水所になっており、見学ツアーも行われている)

 隣接する緑地に「ここは海抜3.9m」の標示。
 ぼくは、周辺を見まわし、道と方角、交通機関へのルートを脳裡に泛べる。
 他人からは「向こう見ず」に見えるらしいボクだが、じつは、たいへん臆病で、歳をとってからはそれに、「他人さまに迷惑をかけないように」気をつける意識がはたらくようになってきている。
 (やれやれ…)

◆<虹の世界>は下水道の充実にかかっている

 
 「水の科学館」から、りんかい線首都高速道を潜り、湾岸道路を渡って行くと、有明2丁目には、有明テニスの森公園有明コロシアム)に隣接して「虹の下水道館」。

 清掃工場「有明クリーンセンター」と、「有明スポーツセンター」「有明水再生センター」とがまとめて1区画を占めており。
 さらには、上水道の「水の科学館」とも至近な位置関係にあるので、その意味するところヒジョーにわかりやすい。

 展示室は、塔状建物の上。
 ふだんは目にすることのない地下(地中)施設だけに、マンホ-ルの内部や下水道管工事現場の再現など、〝宝探し〟にも似た探検気分が、かるい昂奮さえ覚えさせる。

 「レインボ-・シネマ」で観せてもらった『帰らない水~下水道がない世界~』とか、『レインボーハート~君は東京を守れるか~』など、ドキュメンタリーな映像にも〝影の主役〟の迫力がこもってヨカッタ。

 ここ「虹の下水道館」でも地下にある「有明水再生センター」のガイドツアーをやっている。
 ベイアエリアに<いま住む人>、<これから住もうかという人>には、必見の施設といっていい。