どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

恒例の〝追っかけ〟正月ことしもまた/      箱根駅伝「往路」ゴールを芦ノ湖畔に迎える

-No.1574-
★2018年01月12日(金曜日)
★11.3.11フクシマから → 2500日
★ オリンピックTOKYOまで →  924日





◆いつものとおり正月2日の箱根行き

 町田駅、朝7時30分発、一番のロマンスカーには、これも毎年のこと、箱根駅伝ファンがほとんどの席をうめていた。

 往路のスタートは8時だが、すでに日本テレビの中継番組は始まっている。
 しかし、乗車中も箱根山中に入っても、受信電波は弱いため、ぼくは文化放送のラジオ音声に耳をかたむて行く。
 (したがって途中経過のくわしくは後日、特集番組を確認してのことである)

 大手町の読売新聞東京本社前を1区の選手たちがスタートした頃、ロマンスカーの車窓からはうっすら雪化粧の富士山が望まれ、例年になく穏やかな日和に肌がほっこり。
 北日本日本海側には大雪の情報にぎやかなことだが、関東地方はおしなべて降雪も少ないようで、ぼくなど寒がりん坊にはとても助かる。

 寒中行事の箱根駅伝は、好天なら好天でまた、湘南海岸あたりの気温の上がりすぎが心配になったりもするのだ、けれども。
 すでに事前に、ことしは早いペースのレース展開が予想されてもおり、新記録の予感に軽い胸さわぎ…これもわるくない。

 ぼくは、こころして缶ビールをおとなしく傾けながら、元日にすんだ全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)の結果を反芻する。
 (マラソン&駅伝ファンのぼくは、冬が、なかでも年始が忙しいのダ)

 昨年につづく連覇で歴代最多の優勝回数を23にのばした旭化成は、市田孝・宏(大東大)双子の兄弟ほか、村山謙太(駒大、弟の紘太はことし欠場だったが市田とおなじ、しかも同年の双子の兄弟)、大六野秀畝・鎧坂哲哉(いずれも明大)が活躍。
 2位ホンダでは設楽悠太(東洋)が圧巻の10人抜きを演じ、コニカミノルタの神野大地(青学)も昨年のリベンジをはたして活躍。

 ことしの箱根では、彼らの後輩たちがどこまでガンバれるか、愉しみだった…。

◆おだやかな日和の芦ノ湖

 ことしのレースは、「出雲全日本大学選抜駅伝」で優勝した東海大と、「全日本大学駅伝」を制した神大とが、この「箱根」でも、ただいま3連覇中の青学にひと泡吹かせようとのもくろみから、往路から積極的に先行のスピード駅伝を仕掛けてくると見られいた。

 しかし、なんといっても生身の選手が走る駅伝に、選手起用の〝アヤ〟や好不調の〝変化〟はつきもの。
 東海大1区のスピードランナー関颯人くん(2年)が欠場して、はやくも予想に狂いと惑いが生じる。

 それでも、なんとか、いいペースですべりだした1区(21.3km)は結局、18kmすぎで抜け出した東洋の西山くん(1年)がトップで鶴見中継所に襷をわたして区間賞(1年生の区間賞は7年ぶり)。
 青学25秒差の5位、神大28秒差の6位を確認して。
 ぼくたちは芦ノ湖畔へ、元箱根行きのバスに乗り換える。

 穏かな冬の陽がきらきら湖水に反射する芦ノ湖畔、選手たちの健闘と家内の安穏を祈って箱根神社に参拝。
 気がつけば戌年、おシャレさせた飼い犬を連れて歩く人が参道の目を惹く。

◆〝花に嵐〟の波乱はあるか

 レースは、エース区間といわれる〝花の2区〟(23.1km)。
 東洋の相沢くん(2年)を追って、途中、青学の森田くん(3年)と神大の鈴木くん(4年)そして東海の阪口くん(2年)とが並走して、おもしろい展開に。

 しかし、12kmすぎで東海が離され(戸塚中継所で7位)。
 さらに20kmすぎ、全日本優勝の立役者、神大鈴木健吾くんも離されて先行のもくろみは外れ、3位で3区へ。

 区間賞の青学・森田くんもトップは奪えず(22秒差の2位)、東洋の相沢くんが踏ん張って首位を堅持した。東洋の1・2年生のガンバりに目を瞠る。

 この区間ではほかにも、注目の順大・塩尻くん(3年)が区間10位と期待をうらぎる結果に。
 また、1区で3位と好位置をキープした駒大も11位に沈み。

 いっぽう、青学・森田くんと区間賞をわけあった山梨・ニャイロくん(3年)が4位、彼に対抗して踏ん張った拓大・デレセくん(3年)が5位に、それぞれ躍進して明暗をわけた。









◆新記録ラッシュだ!

 3区(戸塚-平塚、21.4km)が、この日の勝負どころ。
 二人のエース、東洋の山本くん(3年)と青学の田村くん(4年)がタイム差を競り合い、これに次ぐ好記録で東海の鬼塚くん(2年)が追い、名門・早大の光延くん(4年)も踏ん張った。

 結果、区間賞・山本くんの東洋が首位を堅持して譲らず、区間2位の青学・田村くんは差をひらかれて、原監督の目算が狂う。東洋との差は46秒に。
 早大が2分38秒差の3位、以下、4位神大、5位拓大。

 ぼくらは、これも例年どおり、湖畔をそぞろ歩いたあと、高台に富士の絶景ポイント成川美術館を訪れる。
 美術館サイドも昨年あたりから、駅伝観戦ファンの多いことをこころえ、途中経過を報告したり、湖畔へ応援に下りたい人のため再入館もオーケーのサービスを取り入れたりしている。

 さて…駅伝…
 暑くもなく、陽ざしに浜風も心地よい4区(平塚-小田原)20.9kmでは、この日の好コンディションをエネルギーに各校選手が快走。
 なんと8校が区間新記録をたたきだした(従来の記録は昨年、順大・栃木渡くんの1時間3分36秒)。

 以下、新記録リスト。
 ①神大・大塚倭くん(4年)1時間2分21秒 → 4位から3位へ
 ②東洋・吉川洋次くん(1年)1時間2分22秒 → トップ堅持(2位青学との差を2分03秒に広げる)
 ③国学院・土方英和くん(2年)1時間2分36秒 → 14位から9位へ
 ④城西・金子元気くん(3年)1時間3分02秒 → 11位から10位へ
 ⑤駒大・高本真樹君(4年)1時間3分06秒 → 10位から7位へ
 ⑥拓大・西智也くん(4年)1時間3分17秒 → 5位から4位へ
 ⑦帝京・竹下凱くん(3年)1時間3分21秒 → 12位から11位へ
 ⑧日体大・富安央くん(4年)1時間3分34秒 → 15位から12位へ
 なお、区間賞の神大・大塚くんは母校にとって20年ぶり(総合優勝時)の記録をもたらした。

◆あっぱれ東洋…往路優勝

「駅伝は5区山上りに入りました」
 昼すぎの成川美術館、レストランの席から人々が腰をあげかけ…しかし。つづいて「選手の到着にはまだ間があります」との声に、随所で及び腰やら笑い声。

 撮影場所確保の必要があるボクらは、ひと足お先に湖畔へ。
 交通規制された沿道の空き地を選んで、すでに参加各校の応援団、チア・リーダーたちが歓声を上げ、その周りに人だかりがしている。これも例年どおり。

 ぼくらは、元箱根の遊覧船乗り場より少し先、ゴールまで1.5kmほどのところにある、木漏れ日の射す小さなマウンド上に陣取る。
 これも恒例で、ここなら選手の足どり、筋肉の躍動ぶりがよくわかる。

 待つほどに、芦ノ湖上空に実況放送のヘリが飛来。
 気温は6度。さすがに〝ヤマ〟の空気は冷えてくる…けれども明らかに…ことしは寒気もいくぶんか緩い。

 以下、写真は各校5区(小田原-芦ノ湖畔、20.8km)の選手たち、ゴールちょい手前での順位と表情である。

 1位は東洋大、5時間28分29秒(往路新記録)。
  *5区の田中くん(1年)の個人記録は9位ながらよく踏ん張った。東洋は往路1年~2年~3年~1年~1年というフレッシュな布陣で来季に明るい展望。
 2位は青山学院大、5時間29分05秒(往路新記録)。
  *5区竹石くん(2年)は中継所で2分余あったトップとの差を39秒まで縮め、原監督に「復路逆転」の巻き返し宣言をもたらした。
 3位は早稲田大、5時間30分25秒(往路新記録)。
  *5区安井君(4年)は区間新(2位)記録で、伝統校のねばりはさすがだった。
 4位は拓殖大、5時間33分05秒(往路新記録)。往路健闘。
 5位は法政大、5時間33分06秒(往路新記録)。
  *5区の青木くん(2年)、9人抜きの区間賞は立派な殊勲。ゴール少し前のこの場面でも城西大に迫っており、すぐに追い抜いている。
 6位は城西大、5時間33分19秒(ここまで往路新記録)。






◆10位〝復活〟の中大までが往路シード圏内

 7位は日体大、5時間33分47秒。
  *この時点は8位で通過、ゴールまでに逆転。
 8位は順天大、5時間33分54秒。
  *この時点は9位で通過、ゴールまでに逆転。5区の山田くん(3年)の個人記録は区間新(4位)。
 9位は東海大、5時間34分09秒。
  *この時点は7位で通過。この後ゴールまでに後続2校に追い抜かれて、結果は戦前の優勝候補がまさかの苦闘を味わった。
 10位は中央大、5時間34分18秒。
  *昨年、予選会敗退の屈辱からよくぞ立ち直った。
 (***以上ここまでがシード圏内) 











◆〝ブレーキ〟の2校

 11位は中央学院大、5時間34分43秒。
  *この時点は12位で通過、ゴールまでに逆転。5区の細谷くん(4年)の個人記録は区間新(3位)記録。
 12位は帝京大、5時間34分47秒。
  *この時点は11位で通過、このあと中央学院大に逆転をゆるした。
 13位は駒澤大、5時間36分01秒。
  *苦しんだ昨年、ことしも沈んだ名門。
 14位は国学院大、5時間36分58秒。
  *この時点は15位で通過、ゴールまでに逆転。
 15位は神奈川大、5時間38分04秒。
  *この時点は14位で通過、その後ゴールまでに逆転された。5区の記録は20位の大ブレーキ。調子の出入りが凸凹こんなに激しくては…勝負にならない。
 16位は山梨学院大、5時間38分07秒。
  *この名門校も苦しいシーズンがつづく。上田監督との「親子鷹」で復活をねらった今大会だったが、主将で子息の上田くん(4年)にまさかのブレーキ(個人記録区間18位タイ)。
 (***以上、ここまでが「復路」時間差スタート)









◆ことしは「復路・山下り」まで箱根で見とどける

 17位は大東文化大、5時間39分38秒。
 18位は国士館大、5時間41分38秒。 
 19位は東京国際大、5時間41分45秒。
 20位は上武大、5時間42分22秒。
 21位(参考記録)は関東学生連合、5時間49分20秒。
  *〝寄せ集め集団〟には違いないが、意地を見せ出場校にひとあわ吹かせるチャンスでもあった…が、ことしは完敗。

 さて……………

 レースを終えて。
 ことしはゴールまで1.5kmを歩いた。

 毎年、たいへんな混雑になるゴール付近は、沿道での撮影には不向きで敬遠するのだ…が、ゴールでしか味わえないものがあるのもタシカで。
 たとえば「往路」の記録号外(速報版)とか、読売新聞の「箱根駅伝記念号外」などはゴール付近でしか入手できない。

 そのゴール付近では、参加各校それぞれの報告会や記念撮影が各所で行われており、駅伝記念像の建つ広場では〝復活〟校の中大、往路の選手たちにファンや関係者たちの人垣ができていた。
 これには毎年「アリガタイこと」だと、しみじみ想う。

 世界的な観光地の箱根だけれど、もし「箱根駅伝」がなくなったら、どれほど寂しいことになるか知れないし。
 また選手・関係者たちにとっても、〝青春〟謳歌の桧舞台がなくなったときのショックを想うと…ほとんど想像を絶するものがある。

 よかれ! 箱根駅伝

 湖畔で、これも毎年恒例、熱い汁蕎麦を啜って美酒一献。

 例年とちがうのは、ことしは箱根山中の大平台温泉に贅沢な2泊の宿をとって、復路まで見とどけてから帰宅する。

 明日の「山下り」にそなえて、今夜も早寝じゃ……