どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

枕辺の楽の音

-No.0407-
★2014年11月02日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1333日
★オリンピック東京まで → 2091日



 はじめに、だれかが、ポロン…と〈想い醸す〉ふうに弦をはじいた。
 楽器はちょうど、天使がもつような小さな竪琴(ハープ)だったような。

 印象ふかい、みじかい曲だった。
 すぐに、ほかの誰かの、ハッと目覚めた声がした。
「くりかえして、さぁ、お願いよ、誰でも…つづけてちょうだい」

 また別の誰かが、その曲にならった。
 あとを追う楽の音が、つぎつぎにおこった。

 その音色には、やがて笛がまじり。
 太鼓がまじり。
 スキャットもくわわった。

 気がついて見ると、最初にポロン…と鳴ったところは、谷とも呼べないほどに大地がひっかかれた程度の、ひとつの水源とおぼしきあたり。
 雷鳥の水飲み場とでもいう感じの、ささやかな石ころのテラスになっていた。

 密やかな楽音はそこから。
 一方は、リズミカルに自在に強弱をとりまぜて、吹きあげる風にのって尾根を越えて行った。
 もう一方は、底の小砂利や水辺の草っ葉を軽く弾く、細い流れになって里山をめぐり、野っ原へと下りていった。

          ☆          ☆          ☆

 それは、『ビルマの竪琴』を観た夜、ぼくの枕辺に訪れた……。