どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

水を掻いてツブッと潜る…カイツブリ

★2013年11月11日(月曜日)
★《3.11》フクシマから →  977日
★オリンピック東京まで → 2447日



◆カンムリカイツブリの求愛ダンス

 「カイツブリ」という水鳥に、ずっと関心があった。
 姿形というより、鳴き声というより、名前が気にかかっていた。
 ぼくは「貝つぶり」かと、勝手に想像たくましくしていたのだった。
 「つぶる」といっても目を「瞑る」ほうではなく、「潰す」ほうの語感でとらえていた。
 「貝をじょうずに潰して喰う」鳥…をイメージしていた。

 実際に目にしたカイツブリは、中型のごくふつうの水鳥で、とくに「貝潰し」のようでもなかったが、不思議と、それで関心が薄れもしなかった。古くから馴染みの日本の水鳥に思えていた。

 テレビの専門チャンネル「アニマルプラネット」の映像、ロンドンの湖水でくりひろげられるカンムリカイツブリの求愛ダンスに、とてもとてもコケティッシュな魅力を感じた。

 子孫へと命をつなぐ動物の求愛行動には、精一杯ゆえの、せつないまでのおかしみと、烈しさに、心しびれるものがあり、なかでも鳥たちのそれには、「けもの」たちに匂う生臭さがないぶん、よけいに慰められもする。

 スケールのおおきなタンチョウの優美な舞もいいし、ゴクラクチョウたちの求愛ダンスにかける涙ぐましいまでの熱烈ぶりもいいが…。
 カンムリカイツブリのダンス、なんともいえない微笑ましさに、ぼくは二重のハナマルをつける。
 そこには、つきつめた“対(つい)”の意識、徹底したパートナーとの協調、格調たかいものがあり、ボクにはとてもともマネできない。

 求愛ダンスの多くは雄の独演、雌は判定役だが、カンムリカイツブリは雌も雄に負けじと体をふるわせ、ステップをふむ。(タンチョウの舞が人々を惹きつけるのもそれだろうが)カンムリカイツブリには、より人間くさいというか親しみ濃いものがあるのだ。

 頭頂に跳ね伸びた黒い羽があり、夏は頬から後頭部にかけて黒い縁どりに赤褐色の飾り羽という特徴的な姿、名が態をあらわすカンムリカイツブリ
 その求愛ダンスは、社交ダンスであり、もっというなら競技ダンスの趣さえあって、真摯に熱い。
 フィギュア・スケートにたとえるなら、ペアより濃密な表現のアイスダンスだろうか。
 (カンムリカイツブリはふつうのカイツブリにくらべて大型、体長は50センチを超える)
 雌雄が相対して水上に伸び上がったときの態など、大向こうから声がかかりそうである。

 いい動画があればご紹介しようとユー・チューブを観たけれど、ざんねんながらアニマルプラネットの映像に迫るほどのものはなかった。

 イギリスではかつて、カンムリカイツブリの冠毛が帽子飾りに、羽毛がマフにと珍重されて激減したことがある、という。

 わが国ではカイツブリの古名が「鳰(にお)」で、「鳰の海」といえば琵琶湖の別称でもあったことから、滋賀県の鳥になっている。馴染みの水鳥にちがいない。

*写真はカンムリカイツブリ、フリー百科事典『ウィキペディア』から借用させていただいた*