どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

いま“突き抜けるとき”なのだろうか

★2013年10月29日(火曜日)
★《3.11》フクシマから →  963日
★オリンピック東京まで → 2460日



◆超電導で車体より家を浮かそう、空中に住もう

 冷えた超電導物質は磁場を嫌って磁石と反発しあう、その力を使って住宅を浮かす。
 超電導工学の研究成果が新聞に紹介されていた。ぼくには畑ちがいの作物だけれど。
 磁石は好きだ。相性でつよく引き付けあったり反発しあったりというのは、生物学的にも興味深いしわかりやすい。
 この超電導免震装置、まだ実験段階ながら1メートル四方の浮いた台座が横揺れをほぼゼロにできることが確かめられたという。しかも、いざというとき揺れを感知して浮かせるのではなく、ふだんから浮かせたままにしておく。じっと浮かせておくだけならエネルギーは使わないので、超電導物質の冷却保存装置を動かす電力(さほどの量ではないそうだ)がいるだけ。
 まるで夢のようだけれど、ただし泣きどころは(やっぱり)あって、超電導物質の銅酸化物が高価なことだという。

 そのコスト、「超伝導は高くつく」ということで、ぼくの連想はリニア新幹線にとぶ。

 超電導リニア(超電導磁気浮上方式鉄道)も理屈はおなじで、車体を浮かせ摩擦抵抗を減らして高速化させる。
 東京から名古屋まで40分(郊外から都心にでるより早く)、将来は大阪まで67分で突っ走ろうというのだ。

 「真っ直ぐ」な人間はいいと思う、けれども「なにがなんでも真っ直ぐぶち通す」となると話が違ってくる。
 「リニア」の用語に秘められた「真っ直ぐ」思想は、どうかと思う。
 いまの新幹線開発のころすでに「弾丸列車」構想があったと記憶する。その頃1960年代は〈突っ走る〉時代だったが、いまはどうか。
 《3.11》後、「おとなしくいこう」時代を、どう生きるか。

 ほとんどが深さ40メートルの地下を走る“もぐらリニア”。
 3000メートル級の南アルプスをぶち抜く工事には難関がありそうだというが、青函海底トンネルほどの過酷はなさそうだし、日本の技術力ならやれるだろう。
 大阪までの総工費約9兆円は、JR東海がもつ(そこがお国頼みだった新幹線とは違う)っていうんだから、いいじゃないか。そういう問題でもなかろうと思うが、この流れは行くところまで行くことになるだろう。

 新幹線ができたとき、これまで泊りがけだった大阪への出張が日帰りになって、ひそかに「おそろしいな」といわれた。
 それがリニアになると、日帰り通勤圏に短絡される。
 最高時速500キロ。

 自然災害列島に暮らす民族にとって、ほんとうの金のかけどころはどこか。
 鉄道だい好き人間のボク…でも「空中に住む」ほうを選ぶけどな。

*写真は、“突き抜ける時代”から見ればすでに過去の遺産の蒸気機関車。晩年の誇り高き老兵の姿…だが、いまも根強い人気のヒミツはなにか。真の力強さとはどういうものかを体現する寡黙な語り部、肥薩線矢岳駅(熊本県人吉市)の引込線で出逢った「デゴイチ(D51)」。72年5月撮影*